流星side
恭平みたいにかっこよく踊れなくて、
大橋くんみたいに歌も上手に歌えなくて、
丈くんみたいに面白いことも言えなくて、
みっちーみたいに高身長イケメンでもなくて、
謙杜みたいに元気いっぱいでもなくて、
大ちゃんみたいにみんなをまとめることもできなくて、
「俺はさ、なにができるんかな...」
人気だってないし、
幼少期のような可愛い感じもない。
俺はメンバーがいなければ何もできない。
他のメンバーはちゃんとできてるのに...
「俺はさ、なんもできひん... メンバーがいないと、」
こんなに弱っている俺の精神に、
トドメを刺したのは、
SNSでたまたま見つけたある一言。
『 流星くんはメンバーがいないとダメだね笑 』
俺は泣き崩れた。
分かってたそんなこと。
知っていた。
メンバーがいないと何もできないこと。
ただの凡人だってこと。
アイドルなんて名乗れないこと。
でも、でも...
自分の現実を知りたくなかった。
たったこれだけ、
この一言。
僕の積み上げられていた不安が、
一気に崩れ始め、
俺は狂い始めた。
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