あれは暑い夏の日だった。 窓を開けて寝ていたんだ。
目黒
違和感で目を開けると、 目の前は真っ赤だった。
暑さで気づかなかった。
俺の家は
目黒
俺の母は
跡形もなく燃えた。
あれから10年。 俺は高校を卒業した。
あの日の事は今も忘れていない。 警察によると放火が原因だそうだ。
あの燃えた家の中で唯一残った母親の形見。 それは今も胸元で輝いている。
サイズが合わない指輪。 それをチェーンに通して首にかけている。
それを見る度にあの日を思い出す。 あの絶望の感情。 目の前に広がった火の海。
絶対に絶対に絶対に絶対に 犯人を殺してやる。
目黒