ぺいんと
返された自分のテスト用紙に顔を埋めながら6時間終了なチャイムの音を聞いた
ぺいんと
赤点を取らない為テスト勉強をしていたのでこのの点数になるのは仕方がないが それでも今回は頑張ったので悲しい
モブ
ぺいんと
ぐちつぼ
らっだぁ
教室の外からでも彼らの楽しそうな会話が聞こえ僕はなんともいえない感情になりぐちーつと彼との関係が羨ましく思えた
ぺいんと
ぺいんと
そっと自分のモヤモヤした気持ちに蓋をしテストはまた聞かれたら見せようと思い掃除場所に向かった
掃除を終えた僕は帰りの支度を進めていると外からぐちーつが僕を呼ぶ声が聞こえ顔を上げた
ぐちつぼ
最近は誘われなくても一緒に帰るのだが 初めの頃は誘われない限り帰ったことがなかったのでその名残で毎日一緒に帰ろうと言っているのだろう
ぺいんと
ぐちつぼ
しかしその誘いは僕にとって嬉しく 一緒に帰ってもいいかなどを悩まなくても済むのだから
ぺいんと
ぐちつぼ
ぺいんと
それだけ言うとぐちつぼは自分の教室に帰る為僕に手を振りながらその場を後にした
モブ
今日は殆ど注意事項や連絡などがなく チャイムがなる前に終わったのですぐに2人の元に行けそうだと考えチャイムがなるのを待った
ぐちつぼ
ぺいんと
ぐちつぼ
ぺいんと
ぐちつぼ
彼は頭がいいのに少しだけやんちゃしているせいで先生たちからイマイチ信用されていない
ぺいんと
反省文を書いたことないのでわからないが800字書かなければならないと言うのは聞いたことがある
ぐちつぼ
ぐちつぼ
書かなければ多分先生呼び出しがあるはずなのに呑気に語る彼は反省文の存在を全く気にしていないように見えた
今日はモブ先生の話がとてつもなく長い日だったのかチャイムの約20分後にげっそりとした表情でらだが出てきた
らっだぁ
らだの様子を見ていると本当にあの先生が担任じゃなくてよかったと思う
らっだぁ
僕たちは雑談をしながら下駄箱に向けて足を進めた
少し遠回りだが駄菓子屋に僕たちは寄って行ってそれぞれ好きなアイスを買った
ぺいんと
モナカは真ん中のチョコの板が美味しいだけではなくゴミが後から出ないと言う利点もあるし何より美味しいのだ
らっだぁ
ぐちつぼ
らっだぁ
らだの静止を聞かずにぐちつぼは大きな口で口いっぱいに彼の食べかけアイスを頬張った
ぺいんと
らっだぁ
ぐちつぼ
らだはアイスを食べられてしまった事に怒っているが問題点はそこではない
ぺいんと
ぺいんと
ダメだ また胸の辺りがぎゅと締められて苦しい
ぺいんと
そんなことを考えていると自分の食べかけのモナカのことが頭に浮かんだ
ぺいんと
らっだぁ
僕は食べかけた方の半分を彼にわざと渡すとキラキラした表情でお礼を言ってきたので少しだけ罪悪感が生まれてしまった
ぺいんと
ぐちつぼ
ぺいんと
らっだぁ
多分ぐちつぼも欲しがるだろうと思い半分残していた物を渡そうとするとらだが立ち塞がった
ぐちつぼ
らっだぁ
ぺいんと
ぐちつぼが下がった時点で走り らだにあげたモナカを食べようとしている事に気がついた僕は少し彼らから遠くで様子を見る事にした
ぐちつぼ
らっだぁ
らだが早めの段階で避けるかと思えば距離を見誤ったのかぐちつぼとらだはぶつかってしまった
その時に見てしまった
ぶつかった場所がお互いの唇だったことを
早くて見間違えかとも思ったがそうではなくらだの唇に切れた痕がある
ぺいんと
わかってる。頭では2人ともわざとじゃないのはわかってる
でも、物凄く辛くて、悲しくて 言葉に言い表せなくて心臓が握りつぶされる感覚がして
ぺいんと
ぺいんと
気持ちが悪くてそれを吐き出すように咳をすると自分の口から血と共に花や花弁が出てきた
ぐちつぼ
らっだぁ
僕が驚いた表情でそれを眺めているとぐちつぼとらだが僕の側にやってきた
らっだぁ
ぺいんと
だから急いで自分のポケットの中に先程吐き出した花を押し込み2人に笑って見せた
ぐちつぼ
ぺいんと
ちょうどインフルが流行っていたこともありぐちつぼからマスクを右手で受け取った
らっだぁ
ぺいんと
うまく誤魔化せたと思ったがらだは険しい顔をして僕の血のついた方の手を出すように頼んできた
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
それだけ言うとらだは無理矢理僕の左手をポケットから出してしまった
らっだぁ
ぺいんと
僕は2人が僕の手についた血に混乱している間にらだの手を振り払って急いで帰路についた
ぺいんと
全速力で走ったせいで体力は使われてしまったがそれでもあの行動が間違っていたとは思わない
ぺいんと
ぺいんと
走り喉が痛い状態でまた花を吐き出してしまいさらに痛みに追い打ちがかけられたが
花を吐き出せば吐き出すほど心は軽くなる事に気がついた
ぺいんと
ぺいんと
僕は玄関に座り込んだまま自分の鞄からスマホを出し病気なのか調べ見る事に決めた
ぺいんと
検索をかけると一発で自分の病名を見つけることができた
ぺいんと
花を吐く病気なんて絶対これ以外ないと思った僕はそのサイトにアクセスをした
その病気は嘔吐中枢花被性疾患 (おうとちゅうすうかひせいしっかん) 通称、花吐き病と言う一種の奇病らしいことが判明した
そしてその厄介な特徴があり 医学では解決できないと言うことや吐き出された花に触れるとその人も病にかかると言う厄介な性質を持ち合わせているらしい
ぺいんと
この病気は病気の進行度でどれくらい生きられるか決まっており 長くて1年、短くて1ヶ月と随分短命だった
ぺいんと
僕自身今まで大きな病気にかかってきたことがなかったのでそんなに実感が湧かないと思いながらスマホの画面を閉じた
ぺいんと
幸いお母さんは今日仕事で遅くなるらしいので吐血の後と花を捨てればバレることはない
ぺいんと
証拠隠蔽のために僕は立ち上がり雑巾をリビングに取りに行ったのだった
コメント
17件
この3人組最高っすよォ
ああああああ"あ"さ"い"こ"お"ぉぉぉぉぉォォォ(遺言
うわぁ...好き...