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本当に中学男子のような悩み事w
誘おうか悩んでるアメリカ可愛い
やっぱり自分が生きてて弟たちが亡くなっている。 弟のことを思い出してしまう。 日帝さんにとってとてもつらいことなんだろうな...。 日帝さんってやっぱり過去が重いからそうとう病んでそうだな...。
日帝
ズキ、と頭に痛みが 走る。
懐かしい感覚ではあるが、 やはり痛いのは嫌いだ。
にゃぽん
フィンランド
日帝
シャク、と涼し気な 音を立てて匙を 欠氷の中に突っ込んだ。
フィンランド
俺の隣に座る フィンランドが、 アイスクリームを 食べながら言った。
日帝
フィンランド
笑顔で、そう言った。
だが、俺はしばらく 考えてから緩く 首を振った。
日帝
笑顔のまま、フィンは 一瞬固まった。
フィンランド
日帝
陸という名は、海と 空の兄だった頃の 俺の名だ。
もう兄弟の居ない 俺に、陸という 名を名乗る資格は無い。
フィンは眉を下げて、 少し不満げな顔を していた。
フィンランド
この瞬間、一気に 俺とフィンとの間に 距離ができたように 思った。
日本
不意に日本が そんなことを言った。
フィンランド
にゃぽん
にゃぽんが身を乗り出して そう問うと、フィンは 面白そうに笑う。
フィンランド
日本
フィンランド
日帝
確かに、フィンは昔から よくエストニアと一緒に 行動していた気がする。
今も変わらない関係を 築き続けていられるのは すごいと、素直に感心した。
フィンランド
日帝
思ってもいない事を 口にする。
本当は、味がどうなのか なんてわからないから。
朝ごはんは、味が しなかった。
昼は洋食で、何となく 美味しいんだろうなとは 思った。
今食べている欠氷は、 全く味がしない。
日帝
今の所、あの二人と 関係のある食物は 全て味が消えている。
そのうち、もしかしたら 全部の食べ物の味が 消えてしまうかもしれない。
でも、それでももう いっそ良いかもしれない。
日帝
海と空の仇を打つまで、 決して俺は楽しんでは ならない。
…アメリカを殺せば、
全部、
全部、
日帝
フィンランド
日帝
フィンランド
日帝
しゃく、と涼し気な 音を立てながら 俺は匙で氷をすくった。
きぃんという痛みが、 俺の頭を襲った。
陸…いや、日帝の 様子が随分と 変だった。
さっきまで笑って いたかと思えば、 急に真顔になって 小さなため息を吐く。
フィンランド
そう思うくらいに、
久しぶりに会った 日帝は、やつれていた。
疲れ果てた、まるで 死人みたいな━━━…
……
フィンランド
…そう思っても、 やっぱり陸の事は 心配で仕方なくて。
フィンランド
一応、僕は親日国 なんだし。
そんな考えが頭の中に 浮かび、欠氷を頬張る 日帝の綺麗な横顔を 眺めながら、また僕は 溜息を吐いた。
世界幸福度ランキング 1位常連の国が溜息を 吐くだなんて、色々 変だなとは思うけどね。
かなり暗くなった空を 見上げ、俺たちは 立ち上がった。
フィンランド
フィンのその言葉に、 こくりと頷く。
日帝
フィンランド
フィンは寂し気に 笑った。
日帝
フィンランド
一度、フィンは『陸』と 呼びかけて口ごもっていた 様だった。
俺は気づかないふりをした。
日帝
俺の発した言葉は 広い公園にやけに 響いた。
数瞬、フィンは 固まっていた。
だが、すぐにその表情は 崩れて、フィンは はにかんだ。
フィンランド
そういったフィンの表情は すごく嬉しそうにも見えたが、 同時に切なそうな表情にも 見えてどこか心苦しかった。
同時刻。
アメリカ
アメリカは悩んでいた。
それは━━━…
アメリカ
…という、中学生の 男子のような悩み事 だった。
アメリカ
出来れば日本と日帝が 一緒に来てくれたら楽、 なのだが…
アメリカ
俺は日帝の家族を殺した 張本人。 だから、できれば向こうは 俺に二度と会いたくない筈。
でも、ずっと予定立てて 楽しみにしてた行事… 出来れば、一緒に楽しみたい。
それがアメリカが 悩み続けている原因の 対立した考えだった。
アメリカ
そうやって悶々と 考え続けて早2時間。
ひたすらベッドの上で 寝転がりながら葛藤 していた、その時。
カナダ
小さなどら焼きを手に、 カナダがノックも無しに 部屋に入ってきた。
アメリカ
そういうとカナダは わざとらしく目を 見開いた。
カナダ
アメリカ
アメリカがそう 怒鳴っても、カナダは 相変わらず飄々と していて掴みづらい。
ちなみに言うと、カナダは アメリカの弟にあたる。 のらりくらりとした性格は 一体誰に似たんだろうか。
アメリカ
反論しようとしたとき、 カナダは大きく溜息を 吐いた。
カナダ
アメリカ
アメリカはサングラスを ずらし、カナダの顔を まじまじと見た。
カナダ
カナダは呆れた様な 表情を浮かべていた。
カナダ
んじゃ、部屋隣だし もううるさくしないでよ、 とカナダは言い残して さっさと立ち去って しまった。
部屋にまた一人、 アメリカが残される。
アメリカ
アメリカ
手元にあった スマフォを、 日本との LINE画面に切り替える。
そして、勢いに任せて 文章を打ち込む。
アメリカ
打つ文章に迷いはなく、 アメリカはただ ひたすらに日本に向けて LINEの文章を書き続けた。
唐突にLINEの通知を 知らせる機械音が 部屋に響きました。
日本
今まさに仕事を終えて 寝ようとしていた時 だったので、私は眠い目を こすって起き上がって スマフォを探します。
日本
ろくな内容じゃなければ 明日、その国を日本刀で 叩っ斬ってやりましょう…
眠気で少々血の気が 多くなっているからか そんな物騒な考えを しつつ、スマフォの ボタンを押して画面を 起動させました。
日本
すると、通知が一件。 それも…
日本
タプタプと音を 立てて、私はLINEを 開きました。
<アメリカさん
アメリカ
日本
既読
アメリカ
日本
既読
アメリカ
日本
既読
アメリカ
アメリカ
アメリカ
日本
アメリカさんとのLINEを 一時的に中断し、私は 布団から立ち上がりました。
日帝さんは多分恐らく、 まだ起きている事でしょう。
あの人、私よりも ずっと遅く寝ているのに 毎朝とても早いですから。
日本
せっかく、79年前の 地獄のような戦時中から 安全な令和の世界へと 時間転移してきたのです。
自分の体の事をちゃんと 考えてもらわないと、私も にゃぽんも困りますからね。
そんなお節介を考えて 歩いていると、とうとう 日帝さんの部屋の前へと 辿り着きました。
障子の紙から光が 漏れていたので、 きっと机の上の電気を 付けているんでしょう。
日本
一度控えめに木枠を ノックしてみますが 返事がありません。
万が一、部屋の中で 倒れていたらどうしよう。
そんな考えに襲われ、 失礼を承知して障子に 手を掛けました。
日本
ロウをレールに 塗っているので、音もなく 障子は開きました。
肝心の日帝さんはと いうと。
日本
備え付けの文机に 突っ伏して、しっかりと 寝ていました。
デスクライトが付いている 所を見ると、おそらく 寝落ちをしてしまったの でしょうね。
日本
ダメですね、こうやって お節介を焼いてしまうのは 昔からの癖だというのに 全然治りません。
机のライトに手を 伸ばした時、日帝さんの すぐ前に開いたままの 手帳を見つけました。
何やらびっしりと文字を 書いていらしたので、 何の気なしに私はそれを 手に取ってしまいました。
その文章の、 始まりは━━━…
カナダ
イギリス
カナダ
イギリス
カナダ
カナダ
2024.08.11 タイトル誤字のため修正