夜中
ハギー
ふぁ……目が覚めちゃったよ…
僕はなんだか目が覚めてしまったのでとりあえずゲームステーションに散歩に行くことにした。
ハギー
……あれ、ダディー?なにやってるの?
ダディー
……
ゲームステーションの入り口近くに、ダディーがいた。
座り込んでブロックを並べている。
ハギー
…もしかして、ダディーも眠れないの?
ダディー
……
ハギー
ダディー?
ダディー
……
ダディーが僕に気付いたのか、振り返った。
暗くて顔はよく見えないけど、あまりいい表情はしていなさそうだ。
ハギー
大丈夫?
ダディー
ハ、ギー……
僕の名前を呼んだダディーは、泣きそうな声をしていた。
ハギー
…どうしたの___
ギュッ
ハギー
おわっ…!?
ハギー
ダディー…?
ダディー
ぐす…っ、ひぐっ……、ううぅぅぅぅ……!!
ダディーがいきなり僕を抱きしめたかと思えば、次の瞬間には泣き始めていた。
ハギー
ダディー!?大丈夫!?
ダディー
こわい……こわい……
ハギー
…?
ダディー
夢…こわい……こわい……
ハギー
…怖い夢を見たの?
ダディー
バット、頭、殴られた、いたい、いたいぃぃ……
ハギー
……殴られる夢を見たの?
ダディー
ボク、泣き虫、弱い、いじめられた、こわい……
ハギー
え___
ダディー
夢、さめた、起きた、こわかった、逃げた、ここに来た、こわかった………
ダディーはあまりに怖かったのか、言葉遣いもたどたどしくなっていた。
ハギー
…怖かったね。
ダディー
……ごめん
ダディー
ごめん、ごめんごめんごめんごめん………
ダディー
ボク、…めいわくかけた
ハギー
違うよ!全然迷惑じゃない!
ハギー
……心配なんだ。
ハギー
辛そうな顔をしている君のことが心配なんだ、
ダディー
ほんとに?
ダディー
××がやったみたいに、
ダディー
ボクのこと笑いものにしたりしない?
ダディー
いたぶったりしない?
ハギー
…しない、絶対に。
ハギー
そんなことする奴がいたら僕がやっつける!
ダディー
…ありがとう、ハギー。
ハギー
ううん、いいよ___
ハギー
あれ?
安心したのか、ダディーは眠ってしまった。
…ダディーは本当に安心しきった表情をしていた。
なんだかこんな状況で1人にさせておくわけにもいかないので僕はその場でダディーを抱きしめながら一緒に寝た。