コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ウォンビン
あの日、メモを残して家に帰ってから 連絡先さえ交換してないことに気付いた
家は知ってるのに 連絡先知らないってなんか変だ でも自分から行くわけにもいかない プライベートに踏み込んじゃダメだ
ウンソク
奥から出てきた友達が知り合い? って 目配せをして
友達
ウォンビン
品出しに変えてもらった
ウンソクさんはいつもの笑顔を 少し硬くした感じ
本当に申し訳なさそうに頭を下げた
ウォンビン
ウンソク
ちょっと困り顔が可愛くて 意地悪したくなる もちろん、できないけど
ウォンビン
ウンソク
ウンソクさんが笑うと やっぱりドキドキする
可愛いんだ、この人 もっと近づきたい
ウンソク
言いながらスマホを出す 仕事中だけどスマホは持ってるから ちょっとコソコソしながら連絡先交換
ウンソク
ウォンビン
ウンソク
ウォンビン
あーね、とウンソクさんは頷いて
ウンソク
ウォンビン
くくく、と笑うウンソクさん 何が面白いのかわからないけど つられて笑う
ウンソク
僕の頭を撫で始めた 恥ずかしいけど、うれしい
仕事中だったね、って 今思い出したような顔をして お弁当買って帰って行った
友達
ウォンビン
焦って声が裏返る
友達
どこを見てそう思ったの、とか 具体的に聞きそうになった
聞かなくて、よかった
そのあともずっと、友達の言葉と ウンソクさんが僕に向けた可愛い、が 交互に頭をよぎった
ウォンビン
ため息しか出ない
家に帰ってシャワーを浴びて 湯船に浸かりながら 可愛い、の言葉と、優しい表情 頭を撫でる手を、思い出して
ドキドキが止まらない
好き、ってさ どういうことなんだろう
わからないわけじゃないけど ……よくわからない
あの人が僕の肩を抱いたり
あんなふうに、髪を撫でてくれるのを
思い出す、と
ウォンビン
あの人の腕に抱きしめられたいとか
あの、女の人は
ウンソクさんに何をされているんだろう、 なんて
妄想が止まらない
いつからか覚えた 右手が、そこにいく
僕はおかしいのかな 今までは女の人だったはずだ
でもこうなってしまうと 発散するまで終わらない
僕に微笑みかける目と 優しく抱き寄せる腕
僕の名前を呼ぶ唇
そのまま、ここまで 僕の唇まで降りてきて
ウォンビン
もっといろんな、ことを したこともないのに想像しながら
なのに相手はあの人なんだ ウンソク、さん どうしてなんだろう
肩で息をしながらすべて 吐き出した後は
自己嫌悪に陥る こんなことであなたを汚してごめんなさい
僕の勝手な片想いなのに どんな顔して会えばいいんだろう
ああ、でも約束なんかしてない またバイト先に来てくれるかどうか
その程度で 反省なんかしなくてもいいか
あなたは僕にとって きっと美しい偶像なんだ
恋をしたところで イカロスのように 焦がれて堕ちていくだけ