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第二種目:握力
緑谷にとってこの種目は超パワーを発揮する絶好の機会だった。イメージを思い描き、それを実際に体験する。緑谷にとっての個性のイメージは、電子レンジに入れられた卵。「卵が爆発しない」という頭によぎると同時に、入試時の個性の反動が脳を掠めた 結局、電子レンジに入れられた卵のように、どうしたって爆発してしまうのではないかという恐怖が心を締め付ける
緑谷出久
握力計の数字は56キロ
その結果を見た瞬間、緑谷は焦燥感を覚えた。 個性を使えず、このまま大記録を出せるのかという疑念が胸を刺す。 そのとき、近くで騒がしい声が聞こえてきた。
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峰田実
振り向くと、何人かが一人を囲んで、その驚異的な記録に驚嘆している。 緑谷はその様子を目の当たりにし、さらに焦りが募った。 まだ二種目目とはいえ、こぞって記録を残している他の生徒たちと自分を比べてしまうのは、自然である。
___一方その頃、命無も握力計を手にしており、右手を脱力させ静かに息を吸い込み心の中で空気に呪いを告げる 命無の個性には、言葉を発する必要がない場合も多く、特に長年触れ合い、 呪いを繰り返してきた物に対しては、非常に扱いやすい
空気や時間、地面。その中でも空気は最も扱いやすく、応用が利く。今回もそれを使うつもりだ。 握力という観点から肉体の強化系の個性を出すべきかとも思うが、否。 現段階でそれは不可能だ。自分が一度見た事がある個性しか想像することはできない。そこで、空気で間接的に圧をかけると、メキという不吉な音が響いた。
葉隠透
その音に気づいた葉隠透が、命無の方を見た瞬間、バキッという音と共に、握力計が彼女の手の中で無残に潰れてしまった。 葉隠は驚愕の声を漏らすが、命無はやり過ぎたとは思いつつ、冷静さを保っていた。弁償することになるのか、と心の中で考える。もし弁償することになったとしても、金銭的に困ることはないのだが、ただ確認するために相澤の方へ足を運ぶ。
葉隠透
未だ信じられずにいる葉隠。その異様な空気感の彼女に尾白猿尾が声をかけた
尾白猿尾
葉隠透
尾白猿尾
葉隠透
尾白猿尾
いったい何を見たのか