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七瀬彩愛
主
主
主
主
主
主
主
七瀬彩愛
一つ,又一つと自分の荷物が車に積まれていく。
確かに大人になったらこの家を出るんだと思ったことはある。
ただ,それがこんなにも早いとは思ってもいなかった。
天
七瀬彩愛
天
七瀬彩愛
天
七瀬彩愛
七瀬彩愛
七瀬彩愛
天
こうして10歳の私はまだ4歳の弟たちを残して、私は父方の祖父の家へ引っ越した。そこからが,私の地獄の生活の始まりだった。
父方の祖父は北陸から関東にかけて活動する紅山組の頭らしい。父はそんな家から逃げるように家を出て,ショーの経営を始めた。 ただ,それも今は右肩下がりらしい。 そこで祖父が父に漬け込み,条件を出したようだ。
『紅山組の次期頭となる子を1人寄越せ』
陸は持病があって今は出歩くこともままならない
天はそんな陸と離れることはできないだろう
そこで選ばれたのが私だった。
父
七瀬彩愛
父
父はそう言い私と指切りをした。
畳と足が擦れる音が段々と近くなってきた。
スパン
勢いよく襖の開く音がした。
祖父
入ってきたのは黒と白の混ざった髪色で,和服を着た人物だった。 きっとこの男が私の祖父なのだろう
父
祖父
父は緊張なのか,恐怖なのか,そのせいで声が震えていた。
祖父
七瀬彩愛
祖父
父
祖父
どうやら許しが得られたようだ
七瀬彩愛
祖父
父
七瀬彩愛
父は私に告げると,家に帰ってしまった。
私は祖父と2人になり,空気の重さで胸焼けがしそうだった。
祖父
七瀬彩愛
祖父
七瀬彩愛
祖父
私を見るその目は孫を見る目、人を見る目ではなかった。 ただただ冷たく,私を軽蔑する目。
七瀬彩愛
あれから半年が経った
私は早くも家が恋しくなっている。
毎日朝と夜に稽古がある。稽古はまちまちで,空手,柔道,合気道とあらゆる武道をやらされている。それが苦痛で仕方がない。 相手はもちろん組員で,祖父に言われているのか手加減などなく, 身体中ボロボロだ。
学校も変わり,友達は半年経った今でもいない。というか出来ない。
極道の家の娘,という噂が一人歩きし,有る事無い事陰で話している声が聞こえる。
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
確かに一個上の男子を怪我させた。 でもそれは,相手が喧嘩を売ってきたからだ。
たくさんの不良を従えているっていうのはそういう奴らが,勝手に挑んできて勝手に負けて勝手に後ろをついてきているだけ。私は何も言っていない。
灰谷兄弟とはここらへんで話題になっている兄弟だ。兄は一つ上,弟は隣のクラスにいるようだけど,見たことはないし,当然会ったこともない。
それよりも朝の稽古の時にできたあざが痛い。 腕にできた赤紫に変色した場所が脈を撃つようにジンジンとする。
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音と共に先生が来て授業が始まる。 こういう時は天たちのことを考えているのが1番だろう。
天とは二ヶ月に一度の頻度で会ってている。 会うと本を読んだり,お話ししたり,陸のところに一緒に行ったり。 陸は最近は調子がいいようで,近頃一度退院し,家で様子を見るそうだ。
天は待ちきれなくて最近は毎日顔を出していると聞いた。 本当可愛すぎない?私の弟
紅山彩愛
隣の子にギョッとされた。声に出ちゃっていたらしい。 気をつけよ。
昨日彩愛に負けた少年
紅山彩愛
下校中,昨日私にこてんぱんにやられた一個上の男が懲りずにまた声を掛けてきた。
昨日彩愛に負けた少年
昨日彩愛に負けた少年
紅山彩愛
昨日彩愛に負けた少年
昨日彩愛に負けた少年
うん,ごめん。 灰谷兄弟があんまりピンとこない
昨日彩愛に負けた少年
紅山彩愛
昨日彩愛に負けた少年
紅山彩愛
私はそう言ってまた歩き始めた。
するとドンッと何かにぶつかった。
紅山彩愛
反射的に誤ってしまったが,前を見ると,さっきの男子より体格の良い男が5、6人ぐらい立ちはだかっていた。
昨日彩愛に負けた少年
紅山彩愛
△△
そいつは私のことを舐めるように上から下へと見ていく。
△△
昨日彩愛に負けた少年
△△
△△
そいつの掛け声と同時に後ろの奴らが一気に襲いかかってきた。
紅山彩愛
紅山彩愛
△△
その言葉と同時に振り下ろされた右腕を最小限の動きで避け私はそのまま右に回った。
そしてそのまま背負っていたランドセルを肩から手にスライドさせ遠心力に任せて振り上げる。
ランドセルは見事左側の奴の顔面と手に当たり,倒れ込む。 一緒に△△も巻き込もうとしたが避けられてしまった。
△△
紅山彩愛
△△の手下
間髪入れずに右後ろからバッドを振り上げられた。 それを交わし,逆に背後を取る。そして思いっきり足を振り上げ相手の肩に入れる。
△△の手下
灰谷兄弟だなんだと言っている割には小学生にも勝てないなんて。 ああ,灰谷兄弟もまだ小学生だったか
△△
紅山彩愛
△△の顔から汗がダラダラと落ちていくのがわかる
△△
焦って単調になった右腕が,真っ直ぐこちらに向かってくる。 それを避けるように体をのけぞり,そのまま顎に向かって足を上げる。
ガン!
見事綺麗にクリティカルヒットした。 相手は気を失い,後ろに倒れた。
紅山彩愛
落ちたランドセルを拾い上げ,周りを見渡したが,元凶の男子はいなかった
紅山彩愛
灰谷蘭
灰谷竜胆
振り向くと,そこには三つ編みの男?とお団子頭の少し背の小さい男がいた。
灰谷蘭
紅山彩愛
灰谷蘭
灰谷竜胆
灰谷蘭
灰谷竜胆
灰谷蘭
三つ編みの方が近づいてくる。
(もう帰らなきゃ行けない時間なんだけどそんなこと言える雰囲気じゃないし)
三つ編みの奴は私の目の前まで来て,顔をまじまじと見てくる。 さっきのやつと言いなんなんだ。
灰谷蘭
すぐに動ける体制に入れるよう,体に力を入れる。 そして,次の瞬間相手は
灰谷蘭
私に名前を聞いてきた。
紅山彩愛