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5月、とある高校の1年の教室にて
恭 平 .
流 星 .
恭 平 .
教室の真ん中でイチャつく男女を 横目でチラッと見て、 またすぐに手元のゲームに 夢中になっているこの男は
高橋 恭平 15歳
スポーツ推薦でこの高校に来た恭平は 運動神経抜群な上に小顔イケメンという 少女漫画から出てきたようなタイプのくせに 全く勉強ができない、所謂おバカだ
ただそのギャップが受けて入学から僅か1週間で ファンクラブができていた
流 星 .
恭 平 .
学校中の女の子を夢中にさせておきながら 本人は全く恋愛に興味が無いらしく 今日も教室の隅っこで僕の相手をしている
恭 平 .
流 星 .
りゅちぇ、と呼ばれたのが僕
大西 流星 15歳
この春から華の高校生になったものの、 正直恋愛とは無縁の15年間で 今まで誰か1人を特別に思ったことは無いし 恭平のようにモテるわけでも無いから 誰かに告白されることも無く 只只優しい家族と仲の良い友達に囲まれて 今日まで平和に生きてきた
そんな訳で恋人が欲しいと 思ったことすらない僕だけど、 教室ではキャッキャッと盛り上がる2人を見て 漠然と楽しそうやな...なんて思った
恭 平 .
手元のゲーム画面から顔を上げて恭平が言う
流 星 .
恭 平 .
恭平とは家の方角が同じで 案外近くに住んでいるということは 今までの会話で分かっていたけど 放課後はいつもバスケ部の練習で忙しいから 一緒に帰ったことは無かった 因みに僕は帰宅部
流 星 .
なんて2人で話しながら鞄を手に取り 下駄箱へと向かう
ーその瞬間は唐突にやってきたー