「 残り日 」
のん、過去編 のん × はす
昔の俺は、馬鹿だった。
虐待を受けてても、気づかないくらい
…でも、歳を重ねるにつれて気づいてきた。
こんな虐待にいつまでも付き合ってられなくて、家を飛び出した。
走って逃げてたら、廃棄予定のひとつの店が。
…そこで見つけたんだよ。
俺の人生を、左右されたひと。
学校に行きだして、はすの目の花火は余計に黒へ近づいた。
……はすが虐められてることも、薄々気づいては いた。
ただ、止められなくて。
のんめあ(昔)
……はっ、ぁ…
このときの俺も、笑顔貼り付けるような馬鹿なやつ。
怖がりで、じぶん勝手なやつだった。
はすなぎ(昔)
……
あれから数日。
夜空の下、ひとりで泣いてるはすがいた。
同情や悲しみよりも、あいつらに対する憎しみが湧き上がってくるのは変だろうか。
そこで、決心した。
もう、はすはきっと…
はすなぎ(蓮梛)
…!(びくっ)
はすなぎ(蓮梛)
のんくん…?
のんめあ(無冥亜)
……
のんめあ(無冥亜)
我慢すんなよ、
はすなぎ(蓮梛)
え…?
のんめあ(無冥亜)
いじめ、ずっと知ってるからな。
はすなぎ(蓮梛)
……
のんめあ(無冥亜)
それで、さ…
のんめあ(無冥亜)
転校するぞ、わかったな?
はすなぎ(蓮梛)
……(こくっ、)
怯えてるのだろうか、 さっきから声を出さない。
のんめあ(無冥亜)
……転校したら、笑顔、見せるなよ?
はすなぎ(蓮梛)
…へ、
はすなぎ(蓮梛)
な、なんで…
のんめあ(無冥亜)
いじめの原因のひとつだから。
はすなぎ(蓮梛)
……
はすなぎ(蓮梛)
うん、わたしがんばってみる…ね…
この綺麗な夜空とは正反対な雰囲気。
…俺は、はすを守れたら…それでいい。
……唯一、どんな俺も受け入れてくれた大事なひとだから。
のんめあ(無冥亜)
……