ありがとう麗兎
流石優等生!
ありがとな
助かった
ありがとう
ありがと!
ありがとう麗兎
僕は褒められるのが大好きだ
尊敬されるのが大好きだ
だからいつも笑顔
そしたらみんな寄ってくる
みんな褒めてくれる
だけど……
10年前
母さん
母さん
母さん
うああああ!
母さん
ボコッ
母さん
麗兎
麗兎
麗兎
母さん
母さん
母さん
麗兎
麗兎
麗兎
だけどホントにこれが正しいのかな
4か月前
母さん
麗兎
麗兎
母さん
母さん
母さん
麗兎
母さんからの虐待が始まったのは
僕が10歳の時だ
母さんに愛人がいたということが父さんにバレて離婚
離婚してからは母さんが壊れたかのように僕を殴り暴言を吐き
ついには母さんは僕を殺そうとした
僕さえ居なければ戻ってくると考えていたのか
そこは分からないが僕を殺したかったと言うのは10歳の時の僕でも分かった
だけど僕は母さんがまた前みたいに僕を褒めてくれたり、一緒に料理をまた作ってくれたり、一緒に笑ったりしてくれるとずっと思っていた
だから僕はずっと母さんを待っていた
ずっとずっと
だけど変わらず暴力や暴言をずっと受けていた
だけど11歳の時
僕が久しぶりに登校し
先生に笑顔で挨拶をした時
担任の先生から
よく来たね嬉しいよ、また来てくれて "ありがとう"
と言われた時はとても胸が暖かくなった
凄く嬉しかった
久しぶりに誰かから褒められた
ここで思った
僕が笑ったら褒めてくれる
僕が笑ったら相手も嬉しくなる
だから僕は
笑顔の仮面を被っている