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ただのモブ、魔法も使えないけど生きてます

第13話 - もう1人のお父さん

2024年12月01日

#初心者

#ファンタジー

#オリキャラ

(●´∀｀●)なー

月野瀬蓮

これから、どうしたい?

如月鈴

これから…?

月野瀬蓮

うん、正直に言うと、君はここにいるべきじゃない。
1度、施設に戻ろう?

月野瀬蓮

そして、また一緒に暮らそう。あそこなら、魔法も使える。
学校と同じようにある程度の授業もある。

如月鈴

…。

悪くない話だと思う。でも…。

お父さん

今の私には、もう1人のお父さんがいるんだ。約10年間、私を男手1つで育ててくれた、お父さんが。

如月鈴

…、

月野瀬蓮

…分かった。今すぐに決めてとは言わないよ。
ただ、一度一緒に施設に来てほしい。

如月鈴

…わかった。

月野瀬蓮

ありがとう。じゃあ明日、休みだしいいかな…?

如月鈴

うん、いけると思う。

その後は、集合時間や場所を共有して解散した。明日のこと、お父さんに伝えとかなきゃ。

如月鈴

ねぇ、お父さん。

お父さん

ん?どうしたの?

如月鈴

えっと…明日、友達と遊びに行ってもいいかな。

お父さん

おぉ…もちろんいっておいで、楽しんでくるんだよ。

如月鈴

あ、うん…ありがとう。

如月鈴

…なんか、意外とあっさり。

如月鈴

…。

蓮に誘われたことを思い出す。

如月鈴

…流石に、お父さんをおいていけないよ。

如月鈴

…寝よ。

…お父さんは、私のこと何も知らない…よね。

月野瀬蓮

大丈夫?足元気を付けて。

如月鈴

うん、ありがとう。

翌日、蓮と早速その施設とやらへ向かう。森の奥深く、人の手があまり入っておらず、整備されていない道。結構歩きにくいけれど、蓮が気遣ってくれる。

如月鈴

結構歩くんだね。

月野瀬蓮

まぁ、人が誰も気付いてないぐらいには深いから。

…それにしても、なんだか進むにつれて息がしやくなる。心地よい。身体中が満たされていくようで。

月野瀬蓮

この森は魔力が特に濃ゆいんだ。だから、
多分鈴も心地いんじゃないかな。

月野瀬蓮

もうすぐ着くよ、まずお父さんに挨拶しよう。
鈴は覚えてないかもしれないけど…。

如月鈴

分かった。

月野瀬蓮

そういえばさ、鈴の名前、本当は…。

そのまま歩いていると、レンガ造りのだいぶ古びて、苔むしている建物があった。

月野瀬蓮

ここだよ。

如月鈴

えっと…。

見たところ、人が住んでいるような気配がない。私と蓮以外の23人の子供達と、お父さんとやらはどこにいるのだろうか。

月野瀬蓮

…まぁ、ついておいでよ。

如月鈴

あ、うん…。

彼の横顔に、少し違和感を感じたが、気のせいだろうか。

如月鈴

…わぁ。

建物に入り、奥に進んでいくと、屋内なのに緑があふれた開けた場所に出る。

月野瀬蓮

お父さん、連れてきたよ。

???

あぁ…よくここまで無事に連れてきてくれたな。

如月鈴

えっと…。

目の前にいる人物は、フードを被っていて顔が見えないが、体格のいい大きな人だった。

???

すまない、記憶はないんだったな。困惑しただろう。

ギルティス

私の名前はギルティス。君の…君達の父親だ。
再会できて嬉しいよ。

鈴華

如月鈴

もう1人の…お父さん。

月野瀬蓮

りんか
鈴…君の本当の名前は、「鈴華」って言うんだよ。

如月鈴

鈴華…?

そういえば、今の私の名前はお父さんが付けてくれたものだから、私はここで暮らしていた頃の名前は知らなかった。

月野瀬蓮

お父さんは今の君の名前は知らないと思う。だから、鈴華って呼ぶと思うけど、気にしないで。

如月鈴

わかった。

ギルティス

私のことは好きに呼んでくれ。本当はお父さんと
呼んでもらいたいが、他の家族がいるのだろう?

如月鈴

はい…ギルティスさんとお呼びしてもいいでしょうか。

ギルティス

うむ、それでいいそれでいい、だがそんなに固くなるな。

如月鈴

はい…ぁ、うん。

ギルティス

荒い道を歩いて、疲れただろう?しばらくゆっくりしていてくれ。
蓮、案内を頼む。

月野瀬蓮

はいっ、お父さん。

如月鈴

最後まで見て下さりありがとうございました。

如月鈴

今後の展開に悩む…では、また次回もお楽しみに。

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