krptメンバー様の口調や二人称が変わることがあります。(noさん、yaさん、rnさん、etさん、dnさん、hrさん、urさん) 地雷な方は見る事をお勧めしません⚠️
頬の辺りを流れる生温い汗を拭った。 この村はどうにも暑い。 村の殆どは田園と生い茂った木の緑で覆われている筈なのに、暑いのだ。 ジージージーというアブラゼミの低い鳴き声が忙しなく耳を這い回っている。 ガードレール“まがい”の柵に、青白い太陽の光が当たって、一部だけくり抜かれた絵のように真っ白い。 白茶けた泥土が眩しい。 アスファルトで舗装されていない道を、久しぶりに見た気がした。
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二年ぶりの帰郷だと言うのにまだ覚えている。 近所の人でもなければ友達でもない人のことを知っている。 気味が悪い。 だからこんな閉鎖的な村を出ていったんだ。
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なんでおばさんってこんなに声が大きいんだろう... よく通る声なんだろうか。 そんな下らないことをもやもやと考えつつ、実家に向かった。 そういえば東京のお土産は適当に買ってきてしまったが、妹が何か欲しがっていただろうか... 段々と昔通っていた道を思い出す。 学生の時の通学路。 イオンとかゲオとかに遊びに行く時、自転車で走った道。 思い返せば楽しかったかもしれない。 そういえば、土産は適当に買ってきてしまった。 妹が何か欲しいと言っていただろうか。
インターホンを鳴らした。 反応がない。 普通は聞こえる微かな“ピンポーン”という音も聞こえない。 もしかしたらこのインターホンも寿命が来たのかもしれない。 そろそろ買い替えるようにお母さんに言っておこう。 そう思うのも束の間、ドタドタと走ってくる音が聞こえた。 なんだか嫌な予感が_________
人が二人飛び出してきた。 扉を開く瞬間さえ見逃したような気がする。
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関西弁と広島弁と標準語が混じった変な話し方。(自分もだけど) これは妹の瞿曇るなだ。 そして、殆ど標準語な筈なのに、たまにイントネーションがおかしくなったり、広島弁になったりするまたまた変な話し方。 これはるなの同級生の立喰ゆあんくんだ。
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本当に分かってるんだか... るなとゆあんくんと年齢が同じ人はこの村には居ない。 それ程狭い村なのだ。 あの二人は小さい頃からずっと一緒に育ってきたし、寧ろ僕とるなよりもゆあんくんとるなの方が兄妹らしいかもしれない。
母
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母
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お母さんとお父さんは仲が悪い。 一緒にいる所はご飯の時くらいしか見ないし、何ならご飯の時も父さんは居ない。 お母さんは確か相鉄ローゼンとかで働いていた気がするが、今は分からない。 仲が悪かった訳では無いが、東京にいる間の連絡はあまりしていなかった。
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障子を破れそうな勢いで思い切り開けて、ゆあんくんが現れた。 ゆあんくんもるなも嵐みたいに部屋に入ってくることを忘れていた。 彼女のイントネーションがズレている事は一旦置いておく。 彼の瞳に涙が滲んでいるのは...?
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そのセリフを最後にゆあんくんは玄関の方に戻ってしまった。 それにしても逆? つまり僕に彼女が出来て欲しくないと... まあ彼は思春期の男子高校生だし、僕はゆあんくんが幼い頃から一緒に居てきた中だ。 僕に先を越されたくないだけかもしれない。 ...ん?でも僕にだって交際経験は四度や五度くらい...
母
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縁側の障子は開け放たれ、縁側には日差しが差し込んでいる。 強い光には濃い影が出来るのは当然だ。 畳の敷かれた狭い部屋は仄暗く、微弱な風は生温い。
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るなは目に涙を滲ませている。 ゆあんくんとるな、頭が良いのはるなの方だが、口喧嘩で勝つのはいつもゆあんくんだ。 男の子なんだから女の子に優しくしなさいと言いたい所ではあるが... このご時世にそんな事を言うのはまあ拙い。
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るなは目を輝かせる。 扱いやすいと言えば良いのか、単純と言えば良いのか... 彼女がシロップの味を聞いてくる。 正直な所何でもいい。 なんでも実はかき氷のシロップは全て同じ味なのだとか...
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また喧嘩が勃発しそうだったのを止めるために、慌てて別の話題で話を逸らす。
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多分そういう事言うよりさっさと手を洗ってきた方が早く食べられる、ということは言わない。
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僕が止める前にゆあんくんは自分が着ていたTシャツを脱ぎ捨てた。 日焼けのしていない、じっとりと湿った白い肌が露になる。 成長期は来た筈なのに、体のラインは華奢で細い。 胸部を隠すこともしていない。 蝉の鳴く音が聞こえなかった。 鼓動が速まる。 心臓がバクバクと脈打っている。
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大声をあげてしまった。 ゆあんくんは視線を俺に向けて固まっている。 ゆあんくんの下半身に目が行っていることに気づいて、慌てて視線を逸らした。
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ちょうどゆあんくんがTシャツを気直した瞬間に、るなが戻って来た。
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