俺が好きな人は俺のことが嫌い。＿

俺が🌸に恋したのは中学の頃だった。

当時、🌸は中学上がりしたばっかの高校1年生で、今より背が低くて凄く可愛かった。

桜の木の下、🌸を一目見た時から恋に落ちた。

綺麗な桃色の瞳、長いまつ毛。

サラサラな髪。

真っ白な肌に少し桃色がかった頬。

まさに天使のようだった。

こちらに挨拶してくれて、本当に可愛さで倒れてしまいそうだった。

制服でどこの高校か分かって、

俺はこの高校に行くと決意した。

試験発表当日、

受かっているか心配すぎて死にそうだった。

恐る恐る合格者のところを見てみると…

俺は見事に合格し、高校に入学できた。

入学式、舞台の上に上がって来た人物に目を見開いた。

生徒会長の挨拶で、🌸が出てきたのだ。

真っ直ぐ立って堂々と喋る🌸を見て、かっこいい…という気持ちと…

届かない存在になっちまった…

という、気持ちに包まれた。

その時、俺の両隣にいた2人が…

🌸を見て目を輝かせていたり、照れていたりしていた。

それがもの凄く嫌で、2人のことを敵対したものだ。

俺は居ても立っても居られなくて、担任の挨拶や自己紹介が終わった後の自由時間、

2人に聞いてみることにした。

たしかに…🌸の隣には副会長と書記が居たな…

その時、心底安心した。

こんな感じで誤解も解けて、俺らは仲良くなったわけ。

それから俺らは小さな問題を起こすようになった。

嫌われてるのは分かってる…

だけどこうして話せるのは…

俺らが問題児だから。

問題児じゃなくなったら関わることなんて出来ない。

🌸はそんな存在になってしまった。

まぁ…あの日見た笑顔は俺に向けられることはもう無いだろう。

ﾄｸｯ、ﾄｸｯ…

あぁ…俺に向けられてる訳じゃないのに…

どうしても、鼓動が早くなる。

中学の頃よりも🌸を大好きな今、

俺に向けられたあの笑顔を見れば、

俺の心臓はどうなってしまうのだろう…

ｽﾀｽﾀｯ…

ｺﾝｺﾝｯ

ｶﾞﾁｬｯ

🌸の匂いもちょっとする…

いや流石にキモいぞ俺…

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ…

俺らが生徒会室に居たところを見られたら、なんかしてたんじゃないかって勘違いされそうだからな…

はよ出んと…

頼むから扉開けたら居るとかやめてくれよ…

ｶﾞﾁｬｯ

ﾄﾞﾝｯ

何してんの？