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ただのモブ、魔法も使えないけど生きてます

第8話 - 月野瀬蓮side２

2024年10月20日

#初心者

#ファンタジー

#恋愛?

(●´∀｀●)なー

蓮side2

黒猫

〜っ

黒猫

(猫らしい大きな欠伸をして、地面に横になる。)

黒猫

(僕はいつもより早く来て、中庭の物陰で時間を潰していた。)

黒猫

(低木のおかげで気付かれないのだ☆)

黒猫

(…ん、あれは。)

如月鈴

〜〜？

如月鈴

〜〜〜〜…。

黒猫

(そういえば彼女も、今日は早く来ていたな。彼女が早く登校するせいで僕まで早く来る羽目になってしまったじゃないか。)

黒猫

(まぁ、そんなことはどうでもいい、ここで何か彼女と繋がりを作ろう。)

如月鈴

…っ！？

黒猫

(突然、彼女が驚いたような顔をしている。虫でもいたのだろうか。)

月野瀬蓮

…あれ、君…。

月野瀬蓮

(魔法を解き、人間の状態に戻り、まるで偶然かのように装って彼女の後ろから声をかける。)

月野瀬蓮

(彼女は僕の方へ振り返った瞬間、心底嫌そうに顔をしかめている。おかしいな、特に何かした覚えは無いのだけれど。)

如月鈴

…あのさ。

月野瀬蓮

んー?

如月鈴

…一応、助けてもらったし…ありがとう、ございます。

月野瀬蓮

えっ。

月野瀬蓮

(突然どうしたのかと思えば、急にお礼を言われた。)

月野瀬蓮

…君、お礼とか言えるんだね。

月野瀬蓮

(ちょっと面白かったので(?)少しだけ、いじってみる。)

如月鈴

…は?

月野瀬蓮

(oh、見事にお怒りの様子。)

月野瀬蓮

(その後慌てて言葉を並べ、どこかへ行こうとする彼女に再び声をかける。)

如月鈴

…なんですか。

月野瀬蓮

名前教えてよ。

如月鈴

…如月鈴。

月野瀬蓮

(如月鈴。なんとしてでも、彼女との繋がりがほしい。このチャンスを見逃すわけにはいかない。)

月野瀬蓮

(自分の名前を伝え、彼女に無理やりよろしくしたところで、ある提案をする。)

月野瀬蓮

週に一回、屋上で会おうよ。

月野瀬蓮

互いを大切にできるように、金曜日に集合して1互いの週間の評価を3段階で伝え合う。ってことで。

月野瀬蓮

(名ずけて無駄に拗らせ部、と自分でも無理やりすぎるだろうと。今適当に考えた部活を伝える。)

月野瀬蓮

(多分部活には入ってないでしょ、友達いなさそうだし。)

如月鈴

…はぁ、まぁ、いいよ。

月野瀬蓮

やったー！

月野瀬蓮

あ、でも、これだけ。

如月鈴

ん?

月野瀬蓮

もし次どちらかが死のうとしたら、その時点で解散。

月野瀬蓮

また誰かの自殺止めないとなのはめんどくさいからね。

如月鈴

うん、分かった。

月野瀬蓮

(彼女に死なれては困るので釘をさしておこうと伝えれば、案外すんなり了承してくれた。)

月野瀬蓮

じゃ、そういうことで。

如月鈴

うん。

月野瀬蓮

(またねとかバイバイとか、仲の良い人同士が使うような言葉はいらない。)

月野瀬蓮

(これだけ言っておいたのに、もしかしたら彼女はまた死のうとしてしまうかもしれない。)

月野瀬蓮

(こんだけ言っておいて、今度は僕の方が死のうとしているかもしれない。)

月野瀬蓮

(僕達は無駄に拗らせ部、拗らせてるんだから、何しようが不思議じゃない。)

月野瀬蓮

(まぁ、でも彼女に死なれては困るので、これからも監視はするけど。)

月野瀬蓮

(…まぁ、でも結局僕は…。)

卒業まで生きてるか分からないけどね。

黒猫

にゃー

如月鈴

…また会ったね。

黒猫

(今日も今日とて、ストーカー…ではなく、部員と一緒に帰る。)

如月鈴

今日ね、ちょっと面白いことあったの、聞いてくれる?

黒猫

んにゃ〜？

如月鈴

〜〜〜。

黒猫

(彼女からの話を一通り聞けば、自然とこちらは聞き終わる頃には笑顔である。)

黒猫

(だって、その「ちょっと面白いこと」というのが、今朝の僕とのやりとりだったから。)

如月鈴

…今日はもう少し、ここにいさせて。

黒猫

…にゃおん

黒猫

(珍しく彼女が素直に甘えてくれるもんだから、少しびっくりする。)

黒猫

(色々溜め込んでいることは初めて見たときから、なんとなく分かっていた。)

黒猫

(…しゃーない)

如月鈴

…君は、優しいね。

黒猫

にゃふん

黒猫

(褒められると伸びるタイプです。なのでもっと褒めてくださいな。)

黒猫

(彼女がうっとりとしている間に、僕はそろそろ帰ろうかな。)

月野瀬蓮

…またね、鈴。

月野瀬蓮

(今日の報告を済ませ、自分の心臓ら辺に手を当てて考えごとをする。)

月野瀬蓮

…あと、半分ってところかぁ。

月野瀬蓮

結構ギリギリになりそう…。

月野瀬蓮

あの方から課された任務、多分これが、僕の最後の任務かな。

月野瀬蓮

(そう呟いて、両手に抱えられた何枚もの資料に、何度も目を通す。)

ー10年前に逃げ出したNo.23の追跡ー

月野瀬蓮

(何故今になって、彼女のことを気にする?)

月野瀬蓮

10年前…6歳ぐらいだったかな。

月野瀬蓮

(逃げ出した時点で捕まえればいいものを10年間放っておいて…あの方は何を考えている?)

月野瀬蓮

(6歳の少女など、すぐ捕まえられるだろうに。)

月野瀬蓮

…まぁ、いっか。

月野瀬蓮

(こういうのは考えるだけ無駄だろう。)

月野瀬蓮

(僕は任務を完璧に遂行するだけだ。)

月野瀬蓮

最後まで見てくれてありがとう〜。

月野瀬蓮

セリフがぐちゃぐちゃになってたりしてたと思うけど、次回からは鈴目線のストーリーに戻るので、また見てくださると嬉しいな〜。

月野瀬蓮

じゃあねー。

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