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ふくい
ずっと、思っていたことを口にしながら橋の上で魚が泳いでいるのを見ていた
ふくい
会社の同僚に悪口を言われていることは告げ口されたから知っている、病院の患者が私に暴言をかけてくるのは変わらないだろう
ふくい
私の弱みが心に完全に入り込んだ時
ス―ツ
ス―ツ姿(執事服に似ている)の女が語りかけてきた。ここは滅多に人が来ないのに、来るとしても通りすがるだけのはず
ふくい
ス―ツ
ふくい
笑顔でにこやかに黙ってしまった
ス―ツ
なんでお前に言われないといけないんだと思った
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
怠惰に嘆いている自分を変えられる気がしてここで頷いてしまった。職場に不満があったのかもしれない
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ス―ツ
ふくい
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ス―ツ
ロ―プ社にやってきた
ス―ツ
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
執事服っぽいス―ツを着て微笑む女が何を考えているか分からなかった
どうしてロ―プ社の社長になったのか。
私は生まれてからずっと戦いの日々だった、だって戦うために生み出されたから
普通は不幸と言われる事だろうが、別に珍しい 訳ではなく、所謂戦争の道具と言われる人達と一緒に戦いの内容を知らされず戦い、生きて帰ったら、身体を休ませてまた同じ事をやる
それが日常で、変わりがなかった、ただ一つ違ったのは自分がみんなとは違ったということだった
ポニ―テ―ル
b
私は、ただ言われた通りにしただけ、それだけでどんどん強くなれた、戦場では味方の動く人形を守りながら、相手する動く人形をなるべく多く破壊すればいいだけ、銃撃しながら近づいてナイフで切る、その繰り返しだけだった
ある日、戦場に集められて、いつも通りに、動き回りながら銃撃し練習した通りに相手の動き回る人形の胸や急所にあてて、真っ赤な血を飛び散らせた、そのまま、相手の人数はこっちの人数よりも減っていく
その後、殲滅命令が出されて 私も出撃した、相手は、いつもより必死で戦っている
敵兵a
最近よく聞くセリフだ、死神も、こんなふうに仕事しているのだろう、ナイフを振り下ろし、別の敵まで走り寄る
少人数でもう仲間もいないのに立ち向かって来た
敵兵b
すれ違うように3回ナイフで深く切り倒し、倒れたが、まだ生きていたんだ(相当、人体強化したか努力して強くなったのか)
それで私は何を思ったのかこう言った
少女
普段なら話は聞かずとどめを刺していたのに、頑丈だから優秀な人間だと思ったのかもしれない
敵兵b
敵兵b
敵兵b
少女
彼は体が震えたあと人形のようにカクカクとしながら崩れ落ちる、私は呆然とその光景を見ていた、同じ立場の人間が自分を認識して共感するような事を言ったのが効いたのかもしれない
やっと人形ではなく人間だと気付いた。その後、情報が入ってきた、敵は逃げ出し、必死に戦っていた敵は、その時間稼ぎに使われていたのだと
本当にそうだったのか?あいつらは仲間の為に戦い続けていたように見えた、それで私は死人から感情を学んだ
ポニ―テ―ル
b
そんな言葉も心に響かず、死んだ男の事をずっと考えていた。感情を学んでも日常的にやる事は変わらない
でも向かってくるやつの感情を観察する事は増えた、私の目は良いから姿形がよく見える、勇気を出して向かってくる者や覚悟を決めたものをナイフで切り刻む
ポニ―テ―ル
ポニ―テ―ル
鎧を着た黄色髪のポニ―テ―ルの女だった
少女
わざと急所と角度を外して銃撃しながら、近づく、鎧を掴むと180°を描くように地面に何度も叩きつけ続ける
鎧が弾け飛び、鎧とぶつかり続けて軽く破けた皮膚と白い服が鎧の中でかき混ぜられた急所を外した銃撃の傷の血で赤色に染まった
地面に背中を向けて、叩きつけられ、顔が横を向き、目には光がなく、足がピクピクしている、最期にナイフを振り下ろして、動かなくなった
とある日の早朝、武器の手入れをしていると
カリスマがありそうな男
私はしばらくフリーズしていた、意味は理解しているのに理解出来ない、血を削ぎ落としていたナイフを持ったまま、固まって放心していた
男は理解した様子で、お辛かったでしょうと頷いていた
カリスマがありそうな男
ス―ツ
カリスマがありそうな男
カリスマがありそうな男
これで私の人生は保証され大量の金と、大大大会社をくれるらしい
いざ戦いを離れてみたらそこは別世界だった、命をかけているわけでもないし、感情が溢れているわけでもないけどこれを守りたくて、敵は戦っていて、命の重さを、感情の重みを、教えてやれたら
ス―ツ
ふくい
ふくい
ス―ツ
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
父親
ビンタを食らった、思ったより痛くない
父親
母親
少女
二分後
ダンダンダン、ガチャ
母親
少女
叩かれる前に、さっさと出ていこう
a
a
両方の腕と足を一人ずつ掴まれ押さえつけられる
a
下半身を力強く蹴られる。もうさっさと終わって欲しい
兄
少女
兄
首を絞める力が強くなり、意識が遠くなっていく、その刹那、体から力が沸き立ち波の様に放出する感覚
目を覚ますと、お兄ちゃんの死体が、目の前にあった
少女
私がやったの?
階段を降りていくと 今度はお父さんとお母さんの死体が、現実感が無くなり玄関のドアを開ける
外は日常だった、殺してしまったんだ、頭がサッと冷えていく
どうして、どうしようと悩んでいる間に警備員が家にやってきた、連れていかれる
警備員a
少女
私は人を殺した責任をとらないといけないんだろう
警備員a
少女
警備員a
警備員a
警備員a
警備員a
少女
警備員a
少女
警備員a
警備員さんは無線で話すと私に言った
警備員a
記者達
少女
記者達
少女
記者達
記者達
記者達
わからないんだ私には受けきれない、けど受け止めないと
少女
少女
事件が舞い込んできた
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
何か価値のある、命が消えていく予感がする
ス―ツ
ス―ツ
ふくい
少女の面会にやってきた、するとマスコミが沢山いて、土下座している少女をパシャパシャ撮っている
少女
少女
ス―ツ
面会室まで少女を連れてきた
少女
ス―ツ
謝る少女に私は何も言えなかった、そもそも子供と対面するのが初めてで、なにを話ししたらいいか、分からなかった
ス―ツ
少女
少女は壊れてしまったのか、うわ言の様に謝罪を言っていた
ふくい
ずっと黙っていると秘書が口を挟んできた
ふくい
ふくい
ふくい
少女
ふくい
少女
少女は怯えながら、見たこと全部話してくれた、 この子は命をかけていた、僕に似ているかもしれない
少女
ス―ツ
記者が面会にやってくる
記者達
そこで現れたのは謝る少女の姿ではなく、椅子にもたれかかれ頭から血を流して死んでいる少女の死体だった
記者達
記者達
記者達
パシャリ、パシャリ、写真を撮る
記者達
記者達
記者達
それぞれ興奮する記者達
ス―ツ
気持ち悪い
ス―ツ
大声を張り上げたら、記者達は逃げ出した
ふくい
ふくい
隣の部屋に座っている少女に気合を入れて言った
ス―ツ
少女
ス―ツ
少女
ふくい
少女
なんだか晴れ晴れとした表情をしている、少女も本当は責任から逃げたかったんじゃないだろうか
ス―ツ
少女
少女
そう言って、照れ隠しなのかドアを開けて出ていった
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
ふくい
ス―ツ
あの子の純粋な好意に惰性で動いていた自分の心も動き出したのだろう
ス―ツ
ふくい