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"死にたい"
"居なくなりたい"
"消えたい"
そんなことは何度も思ったよ。
嫌と言うほどね。
太一
そんなつまらない言葉が自然と出てきた。
少し戸惑いながらも
目の前の見えた、川を眺める。
太一
時計をチラッと覗き、そう呟いた。
そんなことはどうでもいい。
川の方へ足を動かした。
川へ近づくたび、足が重くなっていくのを感じた。
空へと目を向けた。
太一
この景色を目によく焼き付けておこう。
最後には、ちょうどいいくらいの空だ。
そのようなことを考えるのも束の間
体を川へ傾けるようにした。
だんだんと力が抜けてゆく
ポチャンッ
その音を最後に、俺にはなんの音も入ってこない。
体が川の底へ引っ張られているようだ。
この川は結構、深い。
だから沈むのも時間の問題だった。
そこから息もできず、俺は目を閉じた。
だが…、
?
太一
なぜか、耳に声が入ってきた。
その声が聞こえた瞬間、体が上の方へ引っ張られていった。
太一
起きたときには、先程の場所へ戻っていた。
太一
"貴方には生きてほしい。"
太一