私の救世主

自分のことを話したくなかったのは

きっと迷惑をかけてしまうから。

そう、思った。

帰りたくない。

クソだ。

世間体ばかりを気にする母。

暴力を振るう父。

成績優秀で、常に私を見下す姉。

両親の期待外れの出来損ないの私。

両親の思い通りに出来ない私は

あの雪の降る日、

家族から追い出された。

学校のテストか返却されて

私の結果はそこそこだった。

私は頭は悪くはなく、

平均だった。

ｶﾞｼｬｰﾝ！！！

母がお皿を投げた音で

姉が2階から降りてきた。

姉のまこは、

成績も人柄も容姿も良く

周りから好かれる存在だった。

ガチャ

ドカッ！！！！！

バキッ！！ドゴッ！！

ドカッ！

父に引きずられるように

私は外に出された。

外は雪が降っていて

食べ物も、お金も、上着も 持っていない私には

生きる術などなかった。

ドサッ

そんな時、あなた達に出会った。

このまま外にいたら

"死ぬ"と思ったから。