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今日からデリザスタ様のペットになりました。

第2話 - 第二夜

182

2024年11月09日

#マッシュル

#デリザスタ

#セル・ウォー

#デリセル

#悪魔の五つ子

るぅ

「……」

「………っ」

セル・ウォー

「…っ～～～ーー…」

ぐっと息が詰まるような感覚で、意識が浮上した。

セル・ウォー

（なんだか、とても嫌な夢を見た気がする…）

その内容までは思い出せないが、悪夢にうなされた時の何とも言えない息苦しさが体に残っている。

じっとりとした汗が体に張り付いて、なんだか不快な気分だ。恐怖でこわばった身体を落ち着かせるべく

ゆっくりと息を吐いた。

セル・ウォー

「…………」

セル・ウォー

「いつのまに、こんな眠ってたんだろう…）

気分が落ち着いたところで、ベットから身を起こす。

部屋の中は夜闇に包まれていて、よく目を凝らさないと周りの物が認識できないほどだ。

セル・ウォー

（あれ…）

周囲を確認したところで、この部屋にとある違和感を覚えた。

いつもと家具の配置が変わっているような…？

セル・ウォー

（…嫌な予感がする）

やっと目が慣れ始めたところで、深い暗闇の中でじっと目を凝らす。

セル・ウォー

「……」

セル・ウォー

「……自分の部屋じゃ、ない。」

それに気が付いた瞬間、得体のしれない恐怖でぞくりと鳥肌が立つ。

セル・ウォー

（…ここは、どこだ？）

セル・ウォー

（…いや、そもそも、昨日の僕はどうやって部屋に帰ったんだ…）

セル・ウォー

（…どうにも記憶があいまいだ。）

セル・ウォー

「確か、昨日は仕事が終わって…部屋に戻ろうとして……」

セル・ウォー

「…それから…それからデリザスタ様が………」

ガチャっ！

デリザスタ

「…あ、ムギ！やっと起きたんだ～！」

デリザスタ

「オレっち待ちくたびれたんだけど～！」

突然、騒々しい音を立ててドアが開かれたかと思えば、そこにはデリザスタ様が立っていた。

セル・ウォー

「ぇ…あ……」

デリザスタ

「あれから何時間も気持ちよさそうに寝てたんだよ～？」

デリザスタ

「本当にムギはお寝坊さんだな～」

デリザスタ

「…それとも、そんなにオレに会えて安心したわけ？」（笑）

セル・ウォー

（…思い、出した。）

セル・ウォー

（そうだ…）

セル・ウォー

（デリザスタ様にここへ連れてこられたんだ…）

…今すぐ逃げたい、だが…

逃げられる場所なんてどこにも見当たらない。デリザスタ様はニコニコとご機嫌な表情で自分を見つめていた。

デリザスタ

「…？」

デリザスタ

「どうしたぁ～？そんなオレの顔を見つめて…」

セル・ウォー

「…」

デリザスタ

「…そっか、オレっちとしたことが、肝心なことを忘れてたわ！！」

突然何かを思いついたように、ぽんと手を合わせた。

デリザスタ

「だから寝床やおもちゃなんかも新しいものを用意したわけ！」

デリザスタ

「オレっちってば、ペット思いの良いご主人様でしょ～？」

セル・ウォー

「…」

セル・ウォー

（…とてもじゃないが、話が通じる相手とは思えない）

セル・ウォー

（それに、こうしている最中も、片時も離さずに杖を持っている）

セル・ウォー

（……なんて悪趣味なんだ）

デリザスタ

「…ムギ？」

セル・ウォー

「………‼‼‼」

恐怖に支配され、身体が動かない。思わず、ぎゅっと目を閉じようとすると…

デリザスタ

「もっと気楽にしなよ～」

デリザスタ

「ほら、ムギはここを撫でられるのが好きでしょ？」

…よしよしと、優しい手つきで頭や顎の下などを撫でられた。

セル・ウォー

（……気分が悪い。）

セル・ウォー

（……まるで、本物の猫のような扱いだ）

デリザスタ

「～♪」

セル・ウォー

「………」

セル・ウォー

（……今のうちに状況を整理するか）

セル・ウォー

（まず、デリザスタ様は、僕をペットである『ムギ』だと思い込んでいるらしい）

セル・ウォー

（おそらく精神に異常をきたし、そういった幻覚の類を見ているのだろう）

セル・ウォー

（こういった幻覚症状があると本で見たことがある…）

セル・ウォー

（そして…『ペット』ということは、少なくとも僕を〇すような事はしないだろう）

セル・ウォー

（けれど、このお方の異常な行動を見ると、それ以外は何をされてもおかしくない）

セル・ウォー

「………」

セル・ウォー

（……なんとしてでも、最悪の結末だけは回避しなければ。）

はたして良い結末に行くのだろうか。

良かったら次回もよろしくお願いいたします。

今日からデリザスタ様のペットになりました。

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るぅ

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