ぴゅあ！

ー始まるよー！

おんくん...おんくん...誰？おんくん、のことが好き...？誰？...

ー時は流れ...

全然食べれなかった。 せっかく有一くんがフレンチトースト焼いてくれたのに...申し訳無さすぎて... でも本当に...おんくんって、だれだろう？

まわりの視線が痛い、こんなイケメン（しかも高身長）に挟まれてるちび見たら女子は妬むだろうな。 俺だって居たくてここに居ないんだけど...。 いつもよりも視線が痛い。 おんくんて人も気になるし...もう先に行こう。

ダダダダダ

ー学校だよ

逃げてきちゃった。 どうしよう、もうむり、実は僕...言えないことがある もちろん、ななにも空にも有一くんにも言うてない。 それは...

ガラララ（教室の扉を開ける）

ﾊﾞﾌﾝ!

そう、虐められてる

ﾋｭｰｰｰｰｰｰ,ﾍﾞﾁﾁｬ

昨日、雨が降って（前回作の雷の時のやつ）水溜まりができていた。 しかも、ウサギ小屋が近いので泥で汚れた水溜まりに、 僕の体育着が投げ捨てられた。 どうしてこんなことするの？ そう思っても言い出せない。

あれのなかに...

僕が反抗できないことを知ってるのか、返そうとしてくれない

汚物...？？

体育着にいれておいたのが間違えだった。

二個もらって一つ体育着に入れておいたんだ。 最悪だ、２つ髪の毛につけておけば良かった。

思わず、後ずさる、取られないように。 こっちの髪の毛についてる方はラメがついててもっと大事なやつ。

クラスメイトは、心配してくれるんだよな でもいじめっ子たちの威嚇には耐えられない。 いつか敵になるんだろうなあ...。 と、考えていたら。

ヒョイッ

ヘアピンをとられてしまった。 くそっ。

（いじめっ子）Aは、近くにある水だけ入っている花瓶を手に取り...

やめてっ！体育着にかけないで！ そう言おうとした瞬間。

バシャッ

もう、何で？ 何で...

やっぱり、似合ってないよね...。 釣り合ってないよね。 でも、。

バチンッ！

右頬を叩かれヒリヒリする。 腫れたのだろうか？手を当てると少し腫れているような気がする。 普通に見れば分からない...だろう。

キーンコーンカーンコーン

　一日終わった。

薄汚れた体育着、まだ乾かない制服のシャツ、ヘアピンを取られて押さえていた前髪が右耳を埋め尽くす。 ......最悪だ、 でも...一番最悪なのは...ななたちに嫌われないといけないこと。 ......なんで...。 約束を守らなかったら、ななたちがターゲット？ふざけんなよ... それなら僕が犠牲になるしか...ないんだ...。そんな... でも......。