やぁみんな!私はキラリ!恋愛ゲームの登場人物で、主人公の友達ポジション!
endやルートによって、悪者にも、善人にもなるの!
今回主人公が選んだルートは、ハッピーエンドみたい!
でも、このハッピーエンドは、主人公にとってのハッピーエンド。
何もしていない優しい友達…つまり私を陥れて、私の好きな人を奪うエンドね!
…って
キラリ
キラリ
キラリ
キラリ
キラリ
キラリ
キラリ
キラリ
キラリ
キラリ
キラリ
明るい光が私を包む。
もうダメだ。
終わったわこれ\(^o^)/
ガラッと音を立てて扉を開ける。
モブ
キラリ
うんざりしながら演技を始める。
キラリ
コツコツ。音を鳴らして、主人公、姫の隣の席へ。
姫
ビクッとしながら私に声をかける姫。
すかさず飛び出すモブ。
モブ
キラリ
あいっかわらずでっかい声ね。前まで悪役だったくせに。主人公から男を奪う性悪女だったくせに。
モブ
すっかり正義の味方になっちゃって。
キラリ
机を見る。
まぁ、なんということでしょう。
昨日まで綺麗だった机が、罵詈雑言の嵐へと早変わり。丁寧に、私の字にそっくり似せているではありませんか。
キラリ
姫
ひどいのはどっちだ主人公。てか誰だよこんなend考えたやつ。山の麓までかっ飛ばしてやるから出てこい。
快適な空の旅に無料で逝かしてやっから出てこい。
キラリ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
モブ
次々に暴言を浴びせられる私。いやもうこれ何言ってんのかわかんねぇよ。私はどっかの歴史人物みたいに全員の声を聞き分けられねぇよ。
私をどっかの聖徳なんちゃらと勘違いするんじゃねぇ。
なんて考えていると、ガラッと扉が開いた。あれ、開けっ放しにしてた気がする。なんたるご都合主義。さすがゲーム。なんでもありかよこんちくしょう。
イケメソ(奏汰)
おいおい、カッコに入れる文字逆だろ。まぁいい。
モブ
イケメソ(奏汰)
イケメソ(奏汰)
イケメソ(奏汰)
このイケメソ、キラリの彼ポジなんだけど、彼女疑うの早すぎん?もうちょい悩まない?
なに?なんですか?私に対する信頼度0ぶっちぎってマイナスですか?ねぇ?おいこら。
キラリ
やっべ。目薬、目薬もうちょいささないとだめだ。冷静にツッコミすぎて悲しみすら湧いてこないんだが。
あ、でも1枚絵あるしいっか。いやぁ、ホント準備いいわぁ。
ダンっ!
イケメソ(奏汰)
いや犯人主人公ですから。人のせいとかねぇから。
キラリ
走って教室を飛び出す。あ、やっぱ扉開いてるわ。次はガラッといわないな。
適当に走って屋上へ。
キラリ
静かに目を閉じて、私が教室を飛び出す前に見た、主人公の憎ったらしい顔を思い浮かべる。
そして思った。
キラリ
とりあえず、どうしようか。
主人公を呼び出して、和解?
いやいや、そんなのぬるい。
完全な無実を証明して、主人公の計画失敗バッドエンド?
いや、これもぬるい。
キラリ
無実証明後、和解とみせかけて校舎裏に呼び出し、フルボッコだどん!エンドがいい。
そうと決まれば即行動。思い立ったがなんとかってやつだ。
ならばまずは証拠集め。私が犯人ではないということを表すアリバイ。
キラリ
キラリのキャラ設定を思い出そう。
たしか、部活はしていない。
美人。
主人公の友達。
バイトをしている。
しっかりしている。
キラリ
キラリ
キラリ
たしか、昨日はバイトのシフトが入っていた。バイト先への途中の道まで、姫と帰ろうとしていた。
キラリ
朝、メールでやり取りした。
学校での用事を理由に、断られたのを覚えている。
キラリ
キラリ
このendの台本があった。
たしか、主人公は放課後、マッキーの太字で自分の机に暴言を書き、帰った。帰る途中、たしか、廊下で用務員さんに声をかけられたはずだ。
キラリ
キラリ
キラリ
いや、そこに捨てんなよって話だけど。
キラリ
自己解決して、人に見つかることのないように気をつけて、学校を抜け出した。
キラリ
家につき、シフト表を手に、学校へと戻る。
あとは屋上で昼寝をして過ごし、昼休みの始まりに教室へと戻った。
教室が騒然とする。
モブ
モブ
モブ
姫
驚愕の表情で姫がこちらを見る。そりゃそうだ。本来なら、私はそのまま早退、泣き寝入りなのだから。
イケメソ(奏汰)
キラリ
キラリ
イケメソ(奏汰)
キラリ
キラリ
姫
喚く姫に、シフト表を突きつける。
下校時刻のすぐあとが、私がバイト先についていないといけない時間。バイトの終わりの時刻は、学校、教室ともにしまっている時間だ。
姫
イケメソ(奏汰)
モブ
アリバイはできた。次に犯人。
キラリ
姫
イケメソ(奏汰)
すかさずメールを見せる。姫から送られて来たメールの内容には、
『ごめん、学校で用事あるから、無理なんだ。』
と書かれている。
キラリ
姫
モブ
モブ
モブ
モブ
姫
姫
キラリ
私はそう言い返して、あるものを聞かせた。大音量で。
用務員
キラリ
用務員
音声を止める。
全員が固まっていた。
キラリ
姫
モブ
モブ
モブ
イケメソ(奏汰)
姫
姫
キラリ
姫
キラリ
姫
姫の静止を無視して、ゴミ箱をひっくり返す。
ゴロゴロゴロゴロ…
出てきた。
マッキーを拾い上げ、わざとらしくいう。
キラリ
姫
モブ
イケメソ(奏汰)
モブや奏汰が近づき、私の手元をのぞき込む。そこには、しっかりと名前があった。
イケメソ(奏汰)
これが決定打になったらしい。奏汰が誤ってきた。
キラリ
イケメソ(奏汰)
姫
そう言って、教室を飛び出した。私も、その後を追いかけた。奏汰には、教室で待っておくように言って。
姫を追いかけ、屋上へとつく。ほんとは校舎裏でフルボッコだドン!したかったけど、仕方ない。
姫
姫
キラリ
キラリ
姫
姫
姫
姫
姫
姫
いいながら、悔し涙をながす。同情するふりをして、答える。
キラリ
やさしく。諭すように。
姫は、大人しくついてきた。チャンスだ。
壁際に追い詰め、まずは腹に1発。
姫
怯んだところで2発目。次は脇腹。なかなかいいコンボだ。
姫
抵抗を押さえ込んで3発目。
姫
声が弱々しくなったところで顔に1発。
姫
よろけたところで足を引っ掛け馬乗りに。
姫
後は顔と言わず、腹と言わず、足と言わず、めちゃくちゃに殴る。
姫
キラリ
まだ足りない。
さらに殴る。
姫
手が痛い。手が赤い。
遠くでチャイムの音が聞こえる。
姫
気がつけば、姫はぐったりとしていた。
でも、まだ生きている。
重たい姫を抱き上げ、屋上から落とした。
ぐちゃり。
気持ち悪い音。
姫の靴を並べ、その場でそれっぽく遺書を書く。
靴の上に置き、その場を去った。
キラリ
遺書で姫が自分で殴ったことにしているし、手に付いた血も姫の手に塗りたくっておいたので、多分大丈夫だ。
キラリ
そのまま伸びをして、屋上をさった。
これが、私のHappy end。
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