この作品はいかがでしたか?
650
この作品はいかがでしたか?
650
et__.
明るく光るディスプレイの前で 声を高らかに上げる。
et__.
et__.
画面の向こう側にいる人物に問いかけるように 自慢気にそう話す。
赤
返答は煽り気味に。
et__.
いつものことだから,慣れたようにして 受け流した。
ふと部屋に飾ってある壁掛け時計を見ると 時計は23時を示していた。
et__.
赤
et__.
マウスを掴む手を後方に持っていき 頭を抱える。
その時ヘッドホンから聞こえたのは, 赤さんのため息だった。
赤
et__.
赤
et__.
私たちの会話はここまでがテンプレ。
こんな話,飽きるほどしてきた。
et__.
赤
et__.
今までだったら「そんなん諦めてゲームしようぜ」 とか言ってたのに…。
赤
et__.
赤
赤さんの言葉を聞き流しながら一度ゲーム画面を 閉じて,すぐ横に置かれたスクールバッグと向き合う。
et__.
赤
et__.
ぶつぶつと小言を言いながらチャックを開けて 念の為に持ってきておいたワーク,プリント類を どっさりと机の上に置く。
et__.
et__.
赤
その言葉に,図星だから何も言えなくなった。
et__.
赤
et__.
赤
お互いわからないところを聞き合おうとするも
どっちにしろどちらも馬鹿すぎてわからないから 私たちの課題は一向に進まなかった。
et__.
赤
et__.
赤
et__.
赤
赤さんとゲームをし始めて約二年,1番の衝撃が 脳内を走る。
et__.
赤
et__.
et__.
画面越しでお互いの顔は見えない。
でも,ディスプレイに反射で映った自分の顔は 明らかに「勝ち誇った」とでも言いたげな 表情をしていた。
赤
赤
et__.
赤さんの罵倒の嵐に胸が痛くなったところで 再度改めて確認することにした。
et__.
赤
et__.
赤
ゲームでも頭の良さでも勝てなかった私が…
赤さんに"年齢で"勝った!!
et__.
赤
et__.
そうは言ったものの、このままからかわれるのも嫌だったので「いやそうでもないか」と一度訂正し直す。
赤
et__.
赤
でも私にはわかる。
きっと赤さんは,眼鏡かけてて,ちょっとぽっちゃりで 頭にハチマキ巻いてるオタクだってね!!
赤
et__.
et__.
赤
そういえば…うちのお隣さんめっちゃイケメンだよなぁ。 一つ年下なんだっけ?
et__.
赤
et__.
まるでお隣さんを見定めるかのように うざめな口調で話す赤さんに,少し鋭めなツッコミを入れてあげる。
赤
et__.
et__.
赤
et__.
「どこまでもクソガキだな」と言いかけたところで これ以上反論すると長引きそうなのでやめておいた。
赤
et__.
赤
赤くんは少し何かを考えて,また話し出した。
赤
et__.
赤
唐突におかしなことを言われたから,つい 唖然としてしまう。
et__.
赤
et__.
正直,あのお隣さん怖いんだよなぁ…。 何考えてるかわからないし。
赤
et__.
ぷつん
et__.
嵐のように去っていった赤さんに,苛立ちが 沸き始める。
et__.
et__.
お隣さん…怖いけど悪い人じゃなさそうだし…
et__.
…これを機に仲良くなれたらいいな。
next……
↑ サムネ
コメント
6件
お〜!どんどん良い展開になってきた!
/ え … め っ ち ゃ 天 才 だ ぁ … … 創 造 力 分 け て 欲 し い わ … ( ? )