キタツジ
キタツジ
自身の目の前に映る君を 、
今すぐにでも殺してやりたいくらい
大嫌いなはずなのに 。
他人なんて
信用しちゃならないはずなのに 。
もしかしたら 、この人なら 、と
どこか期待をしてしまう自分がいる 。
結局はみんな死んでいくのに 、
リミット 人生という限られた時間で
ほんの少しの時間だったとしても 、
その人を愛してやまなくなる 。
〝 恋は病だ 〟なんて言葉を よく聞くけれど 、
それは本当だと私は思う 。
恋という病にかかった時 。
たとえそれが一方通行だったとしても 、
相手への想いは募るばかり 。
結ばれた時には 、
二人して奇病にかかったみたいに
どろどろに溶けて行く 。
病気だ 。彼も 、そして私も 。
ミト
ミト
ミト
ミト
ミト
ミト
ミト
キタツジ
キタツジ
キタツジ
嗚呼 。
相手の事を分かっていたのは
君の方だったんだね 。
夏の半ば頃のある日 。
私は君と共に 、
古い肩書きを捨て 、
新しい思ゐ出を記し 、
暑さと共に溶けて行った 。
その色は 、
ムラのない 、
綺麗な黒でした 。
End .
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以上 、5話でお話は終了となります 。 読んでいただき 、ありがとうございました 🫶🏻