土砂降り

黄青 nmmn BL注意

土砂降りの23:00

深夜だというのにあたりは人ばかり

物凄い雨の中

傘を指していないのは俺ぐらいで

びしっとスーツを着たサラリーマンや

爪の長いギャル

酔っ払いのおっさん

などが俺を横目に通り過ぎていく

こんな惨めな自分にため息すら出ない

俺は今日会社をリストラされた

いわゆるクビ

明日から職がない、ニートになる

自分の勤めていた先は大手で

そこそこエリートじゃないと入れないようなところ

やっとの思いで内定を貰えたあと光景が蘇る

体が冷たくなってきていよいよ本格的にやばくなってきた頃

今まで体に打ち付けられていた雨が急に止んだ

俺の大好きな人

顔を見ただけで涙が溢れてきた

俺の雨に打たれて濡れている背中を擦りながら

優しく声で問いかけてきた

いつもは見ない光景にとても焦っている彼

もういい大人なのに

涙がとめどなく出てくる

もう体力に限界を迎えていた俺は

恥ずかしいけど彼におぶってもらうことにした

泣きすぎてまともに声も出せない

大好きな彼の背中の上で安心して眠りについた

少し可哀想だが俺の背中で寝ている彼を起こす

いつもだったら帰宅している時間に

帰ってこない

いくら連絡をしても

帰ってこない

不安になって迎えに行ったら土砂降りの中

座り込んでいる彼

頭がぼーっとして意識がはっきりとしないけど

話しかけられてる感覚はある

話したい、話さないといけない

わかっているけど、どんな反応を取られるか

絶望されるんじゃないか

そんな考えが自分の辺りによぎり、声が出ない

やっぱり絶望された

にこっと優しい笑顔を見せる彼

俺はその笑顔に救われた

さっきまでずっと泣きじゃくってた彼

今は俺の腕の中ですやすやと寝ている

溜め込みすぎる性格だからとても心配だけど、

しっかりと様子を見ながら過ごしていこう

終わり方雑くてごめんなさい😿‪💧‬ 久しぶりすぎて衰えました…笑