少し闇落ち
瑞希
あーあ
瑞希
仕方ないよね
瑞希
しかたなかったんだ、よ
瑞希
『いつでも言って、待ってる』
その言葉を自分で言ってみても つくづくこう思う。
瑞希
ずるいよ、ずるいって……
どうして皆は簡単に何かを話せるの?
なんでまふゆは誤魔化さずに ずっと本当の顔でいるの?
なんで、相談できるの…?
ボクはそう思うよ。
だからさ、泣いちゃった
瑞希
……。
声を出したらお母さんにバレちゃうから、 いつもいつも、声をあげることもなく泣いてきた。
一回でいいから嗚咽混じりに、 泣いてみたいなぁ
瑞希
……あーあ
震えた声でボクはそう呟いた。