_翌日_
ルイ
先日、不思議な人と会った。
長く結った金髪に、自信に満ち溢れる瞳。腰の辺りには白百合が飾られている。
きっと彼は、白百合の民なのだろう。
なんだかとてもキラキラ輝いて見えた。白百合の人たちはみんな明るいのだろうか。
ルイ
正直、行きたくない。
…いや、行きたいと思っても行けないんだろうが。
まずアキトくんが許してくれなさそうだし、人と喋るとは凄く苦手だ。
先日も泣いてしまった。パニックになったり、寂しかったり、怖かったり痛かったり。そんな感情が少しでも湧くとすぐに涙が出てしまう。
そのせいで周りには迷惑をかけているし、弱虫だの泣き虫だの言われて生きてきた。
僕だって、泣きたくて泣いているわけではない。何故か涙が溢れ出してしまう。
ルイ
ああ、ほら。
ルイ
言ったそばからこれだ。
ルイ
先程シズクくんからもらったハンカチで涙を拭う。
みんなは寝ているので、泣いていることがバレずに済みそうだ。…ああ、アキトくんは散歩に言ったのだろう。その辺りを探しても見当たらない。
ホナミ
ルイ
そう思ったのがフラグだったのだろうか。
後ろから声が聞こえ、振り向くとホナミくんが居た。
ホナミ
ルイ
ホナミ
ルイ
ホナミ
ルイ
ホナミ
シズク
シズク
シズク
シズク
シズク
シズク
シズク
ホナミ
ホナミ
ルイ
まさか。シズクくんがそこまで僕のことを考えて作ってくれていただなんて。
ホナミ
ルイ
ホナミ
ホナミ
ルイ
ホナミ
ルイ
そう言い残し、さっさと去って行ってしまった。
ルイ
普段、ホナミくんとはあまり話さない方だから驚愕した。
いつも素っ気無いので、てっきり僕のことが嫌いなんだろうと勝手に思っていた。
まぁ、お世辞かもしれないけどね。
ルイ
お世辞でも、嬉しかった。そんな事を言われるなんて、滅多になかったから…。
アキト
ルイ
アキト
ルイ
玄関の前で、アキトくんにちょいちょいと手招きをされ素直に向かう。
そうして辿り着いたのは、昨日あの白百合さんと会った場所。
そこで足を止め、
アキト
ルイ
相手に聞こえない静かな声で、どこかへ指を差しそう聞いてきた。
かなり驚愕し、思わずアキトくんの人差し指の方向へと視線を向ける。
ツカサ
ルイ
…本当に、来たんだ。
アキト
なんだか落ち着かない様子で、すぐそこのベンチに座っている。
そして、そんな彼をアキトくんは睨みつけるように見ている。
いつもこんな怖い顔をしているので、睨んでいるのかは分からない。
ルイ
アキト
ルイ
アキト
アキト
気まぐれ…??
アキト
ルイ
アキト
ルイ
そう言い残すと思えば、本当に帰ってしまった。
ルイ
もちろん、急な状況に僕は混乱を隠しきれない。
ルイ
ルイ
ルイ
混乱しすぎて色々な疑問を一気に考えてしまう。
もう、涙が出そうだった。
本当に弱すぎる。こんなことで泣くなんて、絶対に駄目だ。
それに、今泣いたら白百合さんにバレてしまう。
ルイ
ルイ
はぁ……なんだかもう、ここまで来ると自分に腹が立ってきた。
なんとか声を押し殺して泣くものの、バレてしまいそうで更に涙が溢れ出る。
ツカサ
マズイ
マズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズいマズい
やめてくれ、こっちに来ないでくれ。
ルイ
ルイ
ツカサ
ツカサ
ああああ…終わった……ついに見つかってしまった。
ルイ
何もかもが僕の心にグサリと刺さって、その場にへたりと座り込む。
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ツカサ
ルイ
やはり駄目だ、うまく声が出ない。
涙がぼろぼろとこぼれ落ちるばかりで、自分の名前すら相手に伝えられない。
ツカサ
ルイ
そう言って微笑み、僕の手を取る。
ツカサ
優しい声でそう囁やき、僕を座らせる。出を離さないまま。
ルイ
ツカサ
そう言って眩しい笑顔を見せ、僕の頭を撫でる。
なんだかアキトくんとは違う暖かさを感じた。
ルイ
ルイ
ツカサ
ルイ
聞き返されたのが少しだけ怖く、声を上げてしまう。
ツカサ
ルイ
ルイ
ツカサ
ツカサ
ルイ
そう言うと、とても嬉しそうにパッと顔が晴れる。
ツカサ
ルイ
ルイ
なんだか段々打ち解けてきた気がして、同じようなことを返す。
ツカサ
ああ…どうしてそんなに愛おしげな瞳で僕を見る…?
ルイ
ツカサ
ルイ
またしても手を握られる
ツカサ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ルイ
なんだかよく分からない気持ちが込み上げ、咄嗟にそっぽを向く。
ツカサ
ルイ
僕の顔を見ようと迫ってくる彼の胸を押す。
だが、その手を彼は掴み、僕の顔を覗き込む。
ツカサ
ルイ
ルイ
少しだけ頬を膨らませ、怒っているということを露わにする。
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
敬語を外せば、更に明るい顔をする。
なんだか表情豊かで、少し面白い。
黒百合のみんな意外の人とこんなに話せたのは初めてだ。
黒百合のみんなとも打ち解けるのに少し時間がかかってしまったが…
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
そう言うと、ニカッと笑う。
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ツカサくんは、何かを愛おしむような目で僕を見ていた。
ルイ
ルイ
ツカサ
今どのくらい顔が赤いか分からない。咄嗟に帽子をキュッと掴み、顔を隠すようにする。
ツカサ
ルイ
ツカサ
スッと僕の顔まで手を持ってきて、たらんとした横髪を耳にかける。
ルイ
ツカサ
ルイ
なんだか急に幸せが込み上げてきて、ふにゃっと顔が緩む。
ツカサ
ツカサ
バッとこちらを向き、
ルイ
ツカサ
大きい声でそう言い、凄い勢いで顔を近づけるツカサくん。
ツカサ
急に物凄く小さな声になって、衝撃の言葉が発せられる。
ルイ
ツカサ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ルイ
ツカサ
ツカサ
顔を赤らめ、すごく真剣な眼差しでこちらを見る彼。
ルイ
アキト
マフユ
アキト
マフユ
アキト
マフユ
アキト
マフユ
アキト
マフユ
アキト
続く
コメント
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なんだぽまえら可愛いなもう! もう付き合っちゃえよ!!! 可愛い大好き!
あ〜、もうヤっちゃえよ君たち((
泣き虫な類くんまじでかわいい~ッ! 雫様は昔類くんと何があったのか気になる~! てんつかは急に結婚してくれとか駄目だろ。もっと、なんか、、こう、、いい感じの時に言えよ! 彰人くんは気まぐれとか言って類くんのしたいことさせてあげるとかお母さんかよ!! そして雫様と何話したんだよ!気になるんだけど!?