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彼女とは大学で出会う。一目見た時から解っていた、彼女が俺の運命の人だと。
どの角度から見ても彼女に引き込まれた。
流れる様に美しく輝くロングな髪の毛、キメ細やかで触ってしまったら溶けて無くなってしまう様な白い肌。身長は170台で体重は40台。気品のある身だしなみをしており、目は二重、唇はやや薄いく知的に見える。
そんな彼女と今一緒に暮らせてるのは運命であり決定事項であり絶対なのである。
彼女は
ミステリー小説家のジェフリー・ディーヴァーが好きで、お洒落さんが好きで彼女の好きなブランドはMILLYで、行きつけの店は港区の*ラ・ボンバンス*って店で、俺は彼女を愛しているから全て分かってるんだ。
全てこのスマホのおかげだ。このスマホが未来を写し出すと解ったのはつい数ヶ月前の事だ。俺はバイト終わりに放心状態で真っ暗なスマホの画面を『なんか宝くじでも当たらねぇかなぁ』と憂鬱な心で見続けていた。
20秒程度だろうか?急に画面に動画が流れ出したのだ。それは宝くじを買って1万円当たる動画だった。勿論俺は面白半分で宝くじを買った、そうしたらそれがなんと動画内容と同じ様に1万円が当たってしまったのだ。
もうそれから俺は満開の人生を歩みだした。テストでは高い点をとり、教授からも好かれるようになって、人間関係も上手くいく様になった。何もかもが上手くいって、人生が楽しくなった。
もっと楽しい人生を歩もうと考えた俺は次に『彼女が欲しい』と願って真っ暗なスマホの画面を見つめ続けた。
すると……出てきた。運命の人が。
そこからの行動は簡単だった。彼女の好きを全て知ろうとしたし、彼女の全てを知ろうとした。けどこれは仕方ない、だって運命なんだから。
「やぁ、おはよう」運命の人と挨拶するのは楽しい。だって運命だし、俺は彼女の全てを知ってるんだから、絶対に幸せに出来る。
それと同時にわかっていた。未来を見れるスマホなんてある訳ない。それらは全て過去の景色で、過去の時間だ。
何万回と見てきた
HappyEND と言う名の終わりが
俺の心を刺し殺した
寝るか
俺はPCの電源を落とした