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風吹く林の中を歩いている少女。肩には白いイーブイがオレンの実をかじっている。
不思議な事に、少女の髪は半分が白、半分が黒色をしている。
キラル『ぶいちゃん、美味しい?』
ぶいちゃん「イブ、ブイブイッ!!(うん、美味しいっ!!)」
ぴょんぴょんと飛び跳ねて嬉しそうに尻尾を振るイーブイ…ニックネームは〝ぶいちゃん〟。
トレーナーになって初めて野生からゲットしたポケモン。
初めてゲットしたポケモンが色違いとかチート過ぎね?っとかいうツッコミはいらないからね。
?「フィア…?(誰…?)」
がさりと葉が動く音を僕は聞き逃さなかった。僕は聞こえた方向に振り向き、耳を澄ませて音を聞いた。
声からしてリーフィア…?いや、ニンフィアの可能性もある。
僕はイーブイの進化形とイーブイたち…通称ブイズが大好きなんだ!!
?「フィフィア…、フィッ…!(ポケモントレーナー…、捕まっちゃう…!)」
キラル『あ…この子もしかして…』
ガサガサと葉をかき分けて中に隠れているポケモンの様子を見る。
声の正体はニンフィア…しかも水色、色違いみたいだ。
周りには壊れたモンスターボールが落ちていて、ニンフィアは毒状態になっていた。
きっとトレーナーが捕まえようとしていたのだろう。だからか凄く怯えている。
キラル『大丈夫だよ…別に捕まえたりしない。君を助けたいんだ。さぁ、おいで…。』
ゆっくりと手を伸ばし、ニンフィアを抱き上げる。
ニンフィアは抵抗する力もないのか、ぐったりと僕の腕の中に納まった。
キラル『ぶいちゃん、僕のリュックからモモンの実を出してくれる?』
ぶいちゃんはこくんと頷き、リュックの中に頭を突っ込んでモモンの実を咥え、リュックから頭を出した。
ぶいちゃん「ブイブイ!(分かった!)」
僕はぶいちゃんからモモンの実を受け取る。あとは実をすりつぶして飲みやすいジュースにすれば…
あとは体力を回復させるオレンの実かオボンの実があれば…
僕はそっと大きな葉の上にニンフィアを寝かすと、リュックからすりつぶすための棒と器を用意し、
オボンの実を取り出した。
キラリ『あとは、これとこれをすりつぶして……よし、完成!!』
実をすりつぶして出来た物に水を少し加え、飲みやすいように浅めのコップに入れた。
キラリ『できたよ。起きられる…?』
ニンフィア「フ、フィア…(う、うん…)」
ごろりと体制を変えてゆっくりと起き上がり、こくこくとゆっくり飲み始める。
飲み干すと、体力も毒状態も回復したようで、元気に鳴き声を上げた。
キラリ『よかったぁ…何があったの?』
ニンフィア「フィアフィ…ニンフィフィア、フィフィア…二ンフィフィ。(えっとね…
ペンドラーを連れてるトレーナーに見つかって、捕まえられそうになったんだ…その時にどくどくをくらっちゃったの。)」
僕の持っているポケモンと話せる能力でニンフィアの話を聞く。
そんな滅茶苦茶にポケモンを捕獲しようとしてくる人もいるんだね…。
キラリ『そっか…これから気を付けてね。何かあった時のためにここにオレンの実、置いておくね。』
リュックから取り出したオレンの実5個をニンフィアの居た草むらの中に置く。
僕はぶいちゃんを肩に乗せ、道を進もうと足を進めると…
ニンフィア「フィア…フィア、ニンフィフィア!!(あの…よかったら、一緒に行っても良い…?)」
キラリ『え…?』
くるりと後ろを向き、ニンフィアの行った事が頭の中でリピートされる。
キラリ『良いの…?』
ニンフィア「フィアっ!!(うんっ!!)」
コクリと元気良く頷いたニンフィア。僕はそっとモンスターボールを取り出し、ニンフィアの前に置いた。
キラリ『じゃあ…これからよろしくね!』
そう言うと、ニンフィアはボールの中に入った。
――コロ、コロ、コロ…カチッ
キラリ『ニンフィアゲット!!』
僕はボールを拾い、ニンフィアをボールから出す。
出てきたニンフィアはぴょんぴょんと跳ねて、キラキラした目で嬉しそうに触角を僕の腕に巻きつける。
ニンフィア「フィアフィア~♪(これからよろしくね~♪)」
嬉しそうにするニンフィアを見つめて、僕はニックネームを考えていた。
キラリ『ねぇ、ニックネームはふぃーちゃんってどう…?』
ニンフィア「フィア!(いいよ!)」
そう提案すると、こくりと頷いて微笑んでくれるふぃーちゃん。
キラリ『じゃあ、いこっか。』
僕はボールを構えると、ボールから赤い光線が放たれ、ふぃーちゃんをボールに戻す。
くるりと道の続きを見て、足を進めていく。
・ニンフィア♀✨(NN.ふぃーちゃん)
特性 フェアリースキン 性格 おっとり
コメント
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初めまして!大すき!