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『明日ひま?』 先輩とも何回か図書室で話して、1週間ほど経った。金曜の学校が終わり、家でゴロゴロしていた時、突然通知が来てびっくりした。何か用があったのだろうか、?と思いつつ返信する。
『暇ですよ』
『じゃあ、一緒に出かけない?』
ッ!びっくりしすぎてスマホを顔面に落とした。一緒に?らっだぁ先輩と…、もっと仲良くなりたい気持ちはあるし、折角誘っていただいてるのだから……という気持ちで快諾する。
『じゃあ明日10時、駅前集合ね』
『了解です』
『どこか行きたいとことかある?』
『俺はないので、先輩にお任せします!』
『はーい』
勢いで決まってしまったが、着ていく服あるっけ…。こういう時ってどんな服がいいのだろうか。頼れる人もいないため、実家から持ってきた服で1番マシな服にしよう。
当日俺が集合場所に着くと、先輩はもう着いていて、なんなら女に絡まれている。ああ面倒だな…と思いつつ近くまで行く。そうすると俺に気づいたのか、手を振ってくる。今まで真顔で、女の方なんて見向きもしないで嫌そうな顔してたくせに。俺を見つけた途端表情を変えてぐちつぼ!と名前を呼んでくる。
そんなのずるいだろ。モヤモヤする。この気持ちはやっぱり、好き?という感情なのかもしれない。
♢♢♢
はあ……やっぱりぐちつぼはかわいいなぁ。連絡先も交換したし、図書室での会話は相変わらず続いているし、そろそろ2人で外出してみたい。思い切ってメールを送ると、案外すぐ快諾された。ぐちつぼって自分のことモテないとか思ってそうだけど、それはあいつが人と深く関わらないからであって、女とかはぐちつぼの素を知ったら絶対堕ちる。出来ればぐちつぼには今のまま、静かな優等生でいて欲しいな、。
前に図書室で中学時代の話題になった時に、あいつは分かりやすく口数が少なくなった上に、顔を曇らせていたのを俺は見逃さなかった。きっとぐちつぼのことだから、中学時代に何かがあってそれがトラウマで人と深く関わらないでいるのだろうとは思う。
俺には割と心を開いているようだし、手っ取り早く染めてしまおう。折角デート?のお誘いもできたんだしね。
明日行く場所を考えながららっだぁは眠りについた。