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「まさか本当にあんな内容だったとはな…」
山本がしばらくの間呆れ顔で呟いた。呪霊「真実」が暴露した内容はどれも地味で普通すぎるものばかりだったが、その中でも上層部の秘密について触れたことは、確実に誰もが気にする重大な暴露だった。
「それにしても、君、意外とただの呪霊じゃない気がするな。」七海が冷静に言った。
「それ、俺も感じる。」山本が頷く。
「なにしろ、こういった暴露は簡単にはできない。実は君、呪術界の裏の事実にかなり詳しいんじゃないか?」
すると、「真実」は少しの間黙った後、にやりと笑って言った。
「その通り。だからこそ、君たちにこれを教えたくてね。」
「教える?まさか、こんな地味な暴露だけじゃないだろうな?」山本が疑問を抱きながら言うと、真実は大きく息を吸ってから、得意げな顔で口を開いた。
「実は、君たちが知らない『真実』がまだまだあるんだよ。」
その言葉に、山本と七海、そして五条が一斉に警戒の目を向けた。
「今度は何を暴露する気だ?」五条が少し冷ややかに問いかけると、真実は意気揚々に答える。
「例えばさ、この呪術高専の建物の設計、実はね…」
「うーん、ちょっと待て。なんか呪術高専関係なくね?」山本が指摘するが、真実は気にせず続けた。
「君たちが毎日歩いているこの廊下、実は裏で特定の呪術師たちが集まって会議していた場所なんだよ。」
「…また普通の情報かよ!」七海がついにツッコミを入れると、真実はちょっと拗ねた顔をして言う。
「だって、これも『真実』だろ?どこかで知ったはずだろ?」
「いいや、知らないよ。」
その時、真実が急に本題に入る。
「でもさ、この呪術高専、実は創設者がある呪霊と取引をして作られたんだ。」
その言葉に、山本は突然ピンときた。
「待ってくれ…呪霊と取引?」
真実は頷きながら、さらに語り始める。
「そう、そしてその取引の一部が今、君たちが目の前にしている呪術高専のシステムと繋がっている。」
「…まさか、それが君の暴露したいことなのか?」山本が冷ややかに聞くと、真実はニヤリと笑う。
「まだまだ続きがあるよ。」
「ほら、君たちも感じているだろう?」真実が続ける。
「実はさ、この高専、どんなに優秀な呪術師が集まっていても、裏ではとんでもない裏工作が進んでいる。」
山本と七海は無言で聞き続ける。
「それだけじゃない。あの五条悟、実は高専にとっては都合が良すぎて、敢えて一部の計画に協力してるんだ。」
山本と七海が目を見開く。
「まさか…!」山本が驚愕の表情を浮かべる。
「そう、それも『真実』さ。五条がいなければ呪術高専の運営は成立しなかったとも言える。君たちが思っているように、あの人は本当に自由に振舞っているわけじゃない。」
「何だって…」
その言葉に、五条がニヤリと笑いながら登場する。
「おいおい、まさか俺が裏で糸を引いているとか言い出すつもり?」
「うーん、実はちょっとそれも疑ったんだけどさ、なんか本当っぽくなってきたよ。」山本がつぶやく。
「それはさておき。」五条が手を振って、呆れた様子で真実を見た。
「君、暴露し過ぎてもう呪霊じゃなくてただのインフォメーション提供者だろ。」
「まぁ、そういう部分もあるけど…」
その後、真実は最後に言い放った。
「でも、最も重要な『真実』、それは君たちが知らないこれからの戦いの本質だ。」
その一言で、山本たちは一気に緊張感を増す。
「これから…?」
「この呪術界には、君たちが想像もしないような大きな『真実』が隠されている。それを突き止めることこそが、君たちの運命なんだ。」
その言葉が、山本たちに新たな疑問と不安をもたらすのであった…。