続き書きます!
🌑「麻痺」
T.O.P × G-DRAGON / 共依存/現代・芸能界・耽美/キス多め
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🐲「…ヒョン、まだ起きてたの」
午前3時。
ホテルの一室。
バルコニーに出たジヨンは、煙草をくゆらせるT.O.Pの背中に声をかけた。
🔝「眠れないんだ」
🐲「また?」
T.O.Pは何も答えず、煙を吐いた。
その横顔はガラスのように静かで、いつ壊れてもおかしくない。
ジヨンは、その脆さに惹かれている。いや、縋っている。
🐲「ヒョン…こっち見て」
振り返ったT.O.Pの顔は、どこか空っぽだった。
ジヨンはその顔が怖くて、でも好きで、
近づいて、唇を奪った。
🔝「……っ」
🐲「眠れないなら、俺の中で眠って」
キスは甘くも優しくもない。
ただ、生きてる証明のように、息を重ね合う。
唇を何度も吸って、舌を押しつけて、熱を確かめる。
痛いくらい抱き合うことしか、もう救いがなかった。
🔝「ジヨン、お前さえいればいいと思ってる。怖いくらいに」
🐲「それ、俺もだよ」
ベッドに押し倒されながら、ジヨンは目を閉じた。
T.O.Pの手が首筋を撫で、シャツを乱していく。
🔝「仕事も、音楽も、全部お前の後ろに霞んで見える」
🐲「俺がいなくなったら?」
🔝「たぶん、生きてない。肉体だけ残るだけ」
ジヨンはそれを聞いて、安心してしまう自分に気づく。
この人は、もう逃げられない。
同じように、自分も。
🐲「じゃあ、死ぬまで一緒にいようよ。…いや、死んでも離れるな」
🔝「重いな」
🐲「共犯者なんだから当然でしょ」
キス。
またキス。
何度も、狂ったように、噛むように、舐めるように。
2人の関係はとっくに恋愛なんて通り越していた。
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朝が来ても、カーテンは閉じたまま。
窓の外の光も、外の世界も、もう2人には意味がなかった。
🐲「ヒョン」
🔝「ん」
🐲「俺たち、どこかで間違えたと思う?」
🔝「いや。最初から正気じゃなかった」
ふたりの笑い声だけが、かすかに響いた。
壊れた笑い。けれど、それが一番、安らげる場所だった。
次回スンリ出します!
コメント
1件
ここまで完成度の高い作品を書き上げること、本っ当に素晴らしいと思います。もう見てるこっちが幸せになります! スンリがどのような登場の仕方をするのかが楽しみです!