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「……夏だからって寒さ舐めてたかも」
と、寒がっている。
「…俺の服やるよ」
ありがとう!と、セーターを羽織る。
雪道は深く、ホテルまでは時間がかかりそうだ。
よいしょよいしょ、と一歩一歩歩く桑名さんを眺めながら、ホテルまでの道を歩く。
ホテルにチェックインしたところで丁度雪は止んだ。
部屋に荷物を置いた瞬間、
美術館に行こうとなった。やはり、この人の美術愛には頭が下がる。
美術館についてからは、珍しい絵が目に入っては、目を輝かせていた。
「…かわいい」
自分の口から出た言葉に耳を疑う。
だが、それも気にせず桑名さんは先に進む。
そして、しばらく歩いていると、懐かしい人物とあった、
「あれ…桑名さん…………矢口」
嫌そうに俺の方を見たのは、同じ予備校だった、桜庭さんだ。
「あれ?桜庭さん!なんでいるの?」
と、桑名さんが聞くと、
「ちょっと絵の勉強に…」
と答えた。
「せっかくだし一緒に回ろ 」
キラキラとした目に押され、彼女は頷いた。
第6話に続く