「 あいしてるっ 、」
夏になったばかりのまだ少し肌寒い夜 。
君は僕にそう言った。
僕は一瞬戸惑った。
なぜなら彼が僕の初恋の相手だったから 。
僕も
「あいしてる」
と言い返そうとした途端
と何かを刺すような音が黄くんのいた所から聞こえた 。
どこかで料理でもしているのだろうか。
僕は突然の事で上手く頭が回っていなくて 、
頭が真っ白になり何が起きたのか分からなかった 。
そんな中唯一わかったことは
彼の綺麗な蜂蜜のような黄色い髪の毛、
白くて傷一つ無い腕、
彼のお気に入りの白い服が
林檎や苺より真っ赤にそまったこと 。
「黄 、くんっ、、、?。」
彼の胸のところに視線を移すと
鋭く尖った包丁が突き刺さっていた 。
その時分かってしまった。
彼何かが嫌になり自殺してしまったことを 。
僕は理解した瞬間
救急車を呼ばなければっ、と思った 。
痙攣しているかのようにずっと震える指で
119を押し
僕は震えて途切れ途切れになったしまっている言葉で
彼が胸に包丁を刺し自殺してしまったことを伝えた 。
まだ彼は生きているのだろうか、
まだ息をしているのだろうか 。
そんな事を考えながら救急車が来るのを待っていた 。
それから10分ほど待ち救急車が来て
黄くんが運ばれた 。
僕も付き添いとして着いていく 。
そして病院に着き、医師に黄くんの様態を聴く 。
どうか無事でありますように、
そう願いながら 。
だがそんなことは叶うことも無く
病院に着いた頃にはもう
息を引き取っていたらしい。
僕は現実を受け止められず
心の中で黄くんは生きている
とずっと思い続けていた 。
それと同時に
僕の目から
透明で少し塩が混じってそうな水が出てくる 。
それは止まることなく地面に
ぽつぽつ
と地面に打ち付けるかのように落ちていく 。
「 ねぇ黄くん
君は生きてるよね 、? 」
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𝕟𝕖𝕩𝕥➯ ♡100
コメント
1件
苺 と か 、林 檎 とか 上 手 に 使 え る の 大 尊 敬 で す ♡ ノ ベ ル で も 上手 に か け る の 天 才 で す ね 〜 ❥ ✋️ 続 き 楽 し み で す !😏 ♥