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ファウンド・フッテージ

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ファウンド・フッテージ

1 - 『ファウンド・フッテージ』第Ⅰ話

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2024年12月22日

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「ファウンド・フッテージ」第Ⅰ話


….どこだ…ここは…?

寒くもないし熱くもない….視界がぼやける。

くすんだ黄色の天井….

ん..

俺は確か…

ダメだ、何も思い出せない。

一先ず、何か行動しよう。考えるのはそこからだ。


…マジで何だここ、人もいねえし広いし…

ワンチャンどっかで力尽きて死ぬな、これ。

それだけはなんとなくダメな気がする。

どうにか助かる方法を探さなきゃだな…


ん?

エレベーター…?

大きな機械製の扉の横に、ボタンが付いている。

押してみるか…


俺は勇気を振り絞ってボタンを押した。

….ボタンが点滅している。何かを示しているのか?


「チーン」

どうやらエレベーターが到着したみたいだ。

これを使って進展があれば良いんだけどな…


やれやれ…なんでこんなことになったんだか…


「にんげん?」


「!?!?」

え、いま女の子の声聞こえたよな、は?いやそんなわけ無い。

ここに人がいるわけ…いやいるのか?ていうかその子はほんとに人なのか!?


いや冷静に考えよう。数十分もここに閉じ込められているからなにか幻聴を聴いたんだ。

それはそれでやばそうだけどこっちのほうが説得力があるだろう。


もう一度エレベーターの中を見てみよう。


「すっご〜い、久々に見た〜!」


いる…

いるぞ、そこに白いワンピースのかわいい女の子が!!!


「えっと…君〜..は?」

「わたしはファウンドだよ!」


「ファウンドちゃん?でいい?」

「ファウとでも呼んでよ!」


「お、おう…よろしくな、ファウ」

「うん!」


なんだか勢いがある子だな…


「お兄ちゃんの名前は?」

「え、俺?…俺か…..」


あ”っ!?


その途端、俺の体に激痛が走る。

頭から大きな杭を刺されたような感覚だ。


出血はない、だが、

痛い、痛い、痛い

人生で味わったことがない痛みに悶え苦しむ。


「あが…あ…..う、」


俺の意識が薄れていく中、ファウの声と一緒にキーンという不快音が脳内に響き渡る。


「あちゃ〜、こりゃダメかな〜?」


少し困ったような顔をしたファウが地面に倒れた俺を覗き込む。

そのとき、ファウとは違う声が左から聞こえてきた。


少し掠れている中性的な声と、純粋で若い少女の声が楽しげに飛び交っているのがわかる。


くっそ、視界がぼやけて五感に頼れねぇ…


「この子、どうする?」

「そうですねえ、とりあえず持ち帰って治療しましょうか。」

「それでも動かない場合は….武器にでもしちゃいましょう。」


「りょーかい!」


くっそ…くっそお..!!!!


「ファウンド・フッテージ」第Ⅰ話 完



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