「ねぇ〜、お兄ちゃん私の為にコーラ買って来てよ〜。」
そう言い、ゲームの操作で手を忙しそうに動かす妹。
「いや、何でだよ!?自分で行けよ!?俺は断る!」
俺はシャーペンを強く握り締めながら言う。
今、近くに迫るテストの勉強中だといううのに、
何なんだこの妹は、!
「、、へぇ、私にそんな事言うんだ。」
俺がそう言うと、やけに冷静にそうにする妹。
一体、何を企んでいるんだ?
「いつもお兄ちゃんが盗み食いしてるのを見逃してあげてるのは誰だっけなぁ、?」
「ギクッ!」
焦る俺を見てニヤリと笑う妹。
、、、、、、、、、。
「はぁ、分かったよ。行けばいいんだろ?」
俺がそう言うと妹は、
「お兄ちゃんありがとう〜!大好き〜💕」
先程の笑みとは違いにこにことご機嫌そうに笑う。
そしてまたゲーム機に目線を戻し、忙しそうに手を動かし始めた。
俺がテスト勉強で忙しくしてるっていうのに、
この妹は、、悪魔か!
俺は溜息を吐きながら、コンビニに向かう。
「えっ〜と、コーラは、、、あ!あった!」
目的の商品をカゴに入れる。
あんだけ嫌がってはいたが、
丁度休憩がしら甘い物が食べたかったし、まぁいっか、。
棚から甘味を幾つか手に取り、カゴに入れた。
無事、目的の物を買い終え、外に出る。
「そういえば、最近妹がしてるゲームって何だっけ?」
ぼんやりとそう考えながら、信号待ちをする。
微かに思い出す、妹の様子。
えっと、確か恋愛シュミレーションゲーム、
通称、乙女ゲームだっけ、。
確かそのゲームの名前は、
考え始めたその時だった、
『危ない!!』
突然、大声が響き、俺の体の強い衝撃が加わった。
視界が赤く染まり、女の人の悲鳴が聞こえてくる。
あれ、何で俺体が動かないんだろ、?
「救急車を早く!人がトラックに轢かれたぞ!」
その声を聞き、ようやく体が動かせない理由を理解する。
俺、轢かれたんだ。
それと自覚したと同時に、視界がぼやけ、意識がどんどん薄れてゆく。
あぁ、まだ、まだ、、、、、やりたい、事、、、、
、、あった、、んだけどな、、、、、、、、、
、、、、、、、、、、、、。
俺はそうやって死んだ、、、
筈だったのに、
『何で俺乙女ゲームに転生してんの!?』
コメント
3件
こういう系めっちゃ好き😭 展開が気になるぅぅ🙃🙃