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セルロイドのタランテラ

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セルロイドのタランテラ

4 - 夕まぐれの休暇

♥

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2022年12月14日

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「ありがとうねぇ〜、助かったわぁ〜。」



しわくちゃの顔を更にしわくちゃにして笑う目の前のおばちゃん。


その様子にこちらもにこりとしてしまうから、

魔法使いではと変な思考が頭をよぎる。


そんな考えを軽く頭を振ることで打ち消しながら、



zm「全然ええで!寧ろお安い御用やし!」


「本当に、最近の子はすごいわね〜。お仕事、なにしてるの?」


zm「あー…。軍人やで。」


「あら…。そうなのね…。」



軍人ほど酷い仕事はないと、こういう反応をされて改めて再確認してしまう。


俺としては、人を殺してしまうことは後ろめたくも、

いつもアドレナリンのおかげか、はたまた楽しんでいる俺がいるのか

中々普段の生活で思うことはない。


ただ、エミさんの話___とある国の心理科学者が出した論文らしい___によると、


例えば、平均的な射程距離で50%の命中力を誇る銃を持った部隊がいたとしよう。

敵と遭遇したとしても殺傷率は約1%にしか満たない。

残りのほとんどは非発砲や無駄打ちを行ったそうだ。


ようは、戦争中も戦争後も人一人殺せばそれが永遠に付き纏う仕事だ。


だからこそ、国民から見てもそうだ。


直接剣を振るって人を殺した人は犯罪者と冷たい目で見られ、

戦闘機で多く人を殺した人は英雄として奉られる。



zm「え、おばちゃん何しとんの!?」


「ここら辺にね〜お兄ちゃんにあげたい物が…、


zm「それぐらいやったら俺やるって!」



ふらふらの腰が心配で、半ば強引に変わる。


がっしりとしたアンティークの棚から、古びた箱を床に下ろす。


中から取り出したのは、最近はなかなか見なくなったフィルムカメラ。


進んだ技術を持った同盟国により、

カメラやテレビ、ラジオなんでも新しく便利に進んでいる。



「はい!あげるわ!」


zm「え、ええの!?最近はあんま手に入らんのに…。」


「いいのよ〜!お兄さん、いっぱい思い出残してきなさい!」


zm「おばちゃん…!!ありがとうな!!」



どうやら、もらったカメラは一眼レフカメラらしい。

___俺には分からなのでエミさんに聞いただけだが…。___


本部基地に戻って、早速使いたくてうずうずする。


だから、



zm「やからシャオロン、どっか行こうぜ!」


sha「…は?」




ーーー


お久しぶりです。

セルロイドに固定は難しいので設定放棄。

zmさん中心にいろんな組み合わせで出掛ける話。


___本文途中にて

戦争における「人殺し」の心理学

デーヴ・グロスマン著 安原和見訳 ちくま学芸文庫 より一部引用。



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