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宿儺が指を鳴らした瞬間、周囲の空間が裂けるように黒い罅割れが走る。
宿儺:「開」
無数の炎が飛び交う。
秤、三途の川の渡し守、アクアス――全員が即座に防御に入る。
しかし、ここで 大筒呪霊 が動いた。
大筒呪霊:「フン、これほどの呪力を有する者よ、我が術式を見せるにふさわしい。」
大筒呪霊の身体が膨張し、背後に巨大な砲門が出現する。
それはまるで城壁に備え付けられた 古代の大砲 のようだ。
大筒呪霊の術式:「呪式創成」
彼の術式は 「呪力そのものを物理的な術式に変換し、創り出す」 もの。
この瞬間、大筒呪霊の大砲が 「無限反射の鏡」 という術式を形成する。
空中に現れた鏡のような呪具が、宿儺の炎を反射し、宿儺自身へと跳ね返す。
宿儺:「……ほう。」
宿儺の斬撃が自分へと向かってくる。
彼はギリギリで回避するが、頬に細い傷が刻まれた。
アクアス:「やるじゃねぇか、大筒呪霊!!」
三途の川の渡し守:「へっへっ、これで宿儺は自分の斬撃に苦しめられるっちゅう寸法や!」
しかし、宿儺は嗤う。
宿儺:「貴様ら、勘違いをするなよ。」
彼は次の瞬間、自身の術式の解釈を拡大させ、「斬撃そのものの軌道」を強制変更した。
反射された斬撃が霧散し、完全に無効化される。
宿儺:「貴様の術式、悪くない。だが――俺の前では全てが無意味だ。」
宿儺が手をかざすと、今度は彼自身の呪力で 「呪式創成」 を上書きしようとする。
だが、大筒呪霊はその瞬間を待っていた。
大筒呪霊:「貴様の呪力をも、我が術式へと変換する。」
宿儺が自分の呪力を放とうとした瞬間、大筒呪霊の術式が起動。
宿儺の呪力そのものが、「術式として固定化」され、 還元できなくなる というバグを引き起こした。
宿儺の指先が一瞬、震える。
宿儺:「………………。」
秤と三途の川の渡し守がその隙を見逃さなかった。
秤金次:「今しかねぇ!!」
秤が全力の拳を宿儺の胸に叩き込む。
ゴォン!!
宿儺が後退する。
三途の川の渡し守:「死んでこいやぁ!!」
彼の術式「肉体漂流」により、宿儺の筋肉の一部が制御不能に陥る。
アクアス:「トドメだァァァ!!」
大量の呪具を宿儺にぶちまける。
しかし――
宿儺の口元が、再び 不敵な笑み を浮かべた。
宿儺:「貴様ら、よくやったな。」
次の瞬間、彼の呪力が爆発的に解放される。
大筒呪霊の術式が 強制解除 された。
大筒呪霊:「……なに?」
宿儺の視線が、大筒呪霊を捉える。
宿儺:「貴様のような呪霊は、見飽きた。」
彼の手が、刀の形を成す。
次の瞬間――
大筒呪霊の身体が 縦横無尽に裂かれた。
ズババババァン!!
大筒呪霊は 悲鳴すら上げる間もなく 崩れ落ちる。
仲間たちは、絶望の表情を浮かべた。
宿儺は、全員を見渡し、冷たく言い放つ。
宿儺:「さて、残りは貴様らか。」