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大筒呪霊が宿儺の手によって斬り裂かれ、塵と化した。
戦場には沈黙が満ち、秤、三途の川の渡し守、アクアスの表情が険しくなる。
その時――
カツン、カツン、カツン……
高いヒールの音が、焼け焦げた瓦礫の上を響かせた。
宿儺が視線を向けると、そこには 長い銀髪の女 が立っていた。
切れ長の瞳に、鮮やかなルビーのような虹彩。
真紅のロングコートを翻し、片手に巨大な 魔法陣が浮かぶ本 を持っている。
アリシア:「……さて、”魔王”との戦いに遅れをとるとはね。」
その声には、どこか冷笑的な響きがあった。
秤:「誰だ、お前……?」
アリシア:「あら? ”三賢者”の一人、”アリシア・ヴェルサリア”。貴方たちのような即興の戦士とは違うわよ。」
アリシアが手を上げると、彼女の本が淡い光を放ち、無数の 呪式の記号 が宙に浮かび上がる。
宿儺:「ほう……”三賢者”か。」
宿儺の顔に、興味深げな笑みが浮かぶ。
アリシアが本を開くと、呪力が波のように広がった。
アリシアの術式:「終焉録記 (エンド・グリモワール)」
この術式は 「呪力を固定し、概念そのものを書き換える」 力を持つ。
彼女が宿儺の方へ手をかざす。
アリシア:「”伏魔御厨子”――封印。」
ズズズッ……!!
宿儺の背後で、斬撃が突然、消滅した。
彼の領域展開が、 機能不全 に陥る。
宿儺:「……ほう。」
アリシアが、冷たく微笑む。
アリシア:「これはただの前菜よ。さぁ、”魔王”宿儺――楽しませてちょうだい。」