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““どうしてだめなの?””
そう言うと人魚はすごく悲しそうな顔をした。
今にも泣きそうなくらい涙腺に雫が溜まっていたのにその理由が僕にはどうしてかわからなかった。
ぴちゃん…ぴちゃん、
人魚の涙が翡翠の湖に落ちて綺麗な音を奏でている。
人魚の涙が湖に落ちると湖に白色の何かが見える。
真珠?
人魚の涙が止むと人魚は湖に潜り真珠を集め瓶に詰めて少年に渡した。
これを売って、そしたら一生遊んで暮らせるよ。
人魚は笑顔でそういった。
嫌だ、僕は真珠なんていらない、君と居たいんだ。
そう言うと人魚の目がまた丸くなった。
人魚は悲しい笑顔で横に首を振った。
笑顔なのに瞳の中が淋しいと訴えかけているようで僕はよりその場を離れないようになった。
僕、君と一緒に暮らしたい。
そうだ、僕が君を人間にしてあげる。
人魚は険しい顔をした。
この世界には魔法っていうものがあるんだよ。
その魔法を使えば、きっと君も…。
人魚は湖の深い深い場所まで潜っていってしまった。
あ…まって!!
人魚は見えなくなってしまった。
少年は真珠の瓶を握りしめ、街へ降りていった。
少年は瓶の半分の真珠を売り。
大金持ちとなった。
〜数年後〜
あの人魚はどうしているだろうか…。
少年は数年の時を得て18歳となった。
少年はずっと人魚のことを思い、魔法を練習し続けた。
やっと魔法を思い通りに操ることができるようになった。
青年はあの森へと走った。
〜♪
この歌…あのときと同じ…
やはり湖へ行くと人魚が座っていた。
人魚は俺を見つけると湖へ飛び込み逃げようとしたが、無理矢理腕をつかんだ
キューッギュッ…
人魚は苦しそうな声を出し顔を歪めた
人魚は渋々青年について行き
腕を離してもらえた。
人魚の腕を見ると掴んでいた部分が真っ赤になっている。
昔どこかの本で見た気がする、人魚と人間の恋の物語…。
昔々それは美しい人魚と王子がいました。
王子は人魚に恋し、宮殿にある大きな水槽へと移そうと思い人魚を掴んだ
そうすると人魚の目の瞳孔が猫のように縦になった。
そして苦しそうな声を上げ、腕には消えない傷跡が残ってしまい人魚は泣いてしまいます。
人魚には恋い焦がれる王族の人魚が居、傷物となれば近づくことも許されない
人魚には人間の体温は高すぎて火傷してしまい、人魚の腕には王子の指の跡が残った、
人魚の涙が真珠に変わり、ポロポロと真珠を落とす、真珠に目が眩んだ王子はまた人魚の腕を掴んだ、
その度に人魚は顔を歪め、真珠が落ちる、
眼の前の財宝に心がいっぱいで人魚のことなど気にすることもなく綺麗な人魚の鱗を数枚剥ぎ落とし、人魚の大事そうに持っていた指輪さえも抜き盗った。
沢山の財宝を目にしてから気づいた、眼の前の人魚の瞳は死んだ魚のようだった。
目の奥を見ると闇で広がっている。
王子は魔法を使い人魚の綺麗な尾びれを足に変えてしまった。
人魚は王子を呪い殺すような目で睨みつけました。
王子は人魚を宮殿まで運び、人間になった綺麗な人魚を寝室へ投げ
そのまま人魚を襲い孕ませてしまいます。
そして人魚と人間の間にできたこは呪われてしまい
生まれた時の子の顔つきはとてもじゃないが人間とは言えない顔をしていて
鳴き声も禍々しいものであった
王子は化け物と子どもを罵り海へ放り投げてしまいました
人魚は自分の子を失った絶望で自ら命を絶ってしまいます。
王子は呪われしまい咳をすると喉から鱗が出てきてその度に喉を引き裂かれているかのような激痛が走る。
金に目がくらんでしまい目の前の人魚を手放してしまったことを深く後悔した王子でした…。
俺は急いで腕に魔法をかけ治療した
ごめん、傷つけるつもりはなかったんだ…
人魚は泣きそうな目をしていたが笑顔で大丈夫と頷いた。
青年は人魚に問いかけた
どうしてこの湖はこんなにきれいなの、?
どうして君はここにいるの?
いつも一人ぼっちなのはどうして?
と、人魚は湖の中へ潜り答えた
この湖は人魚がいるから純粋で綺麗
どうしてここにいるのかはわからない…生まれは海だけど気づいたらここにいた
ここは誰もいなくて淋しい、魚も他の人魚も動物もいないから
ここがどうして立入禁止になったかしってる?
この湖の水を飲むと1000年行きられる体になるから、人魚の肉を食べれば不死になるから、人魚の涙は真珠、鱗はいろんな宝石でできているから、この体を狙っている愚かな人間が入ってこられないように…。
あなたもお金目当て?真珠はもう全部つかっちゃったの?
違う、金なんていらない、僕と一緒に暮らしてくれないか…?
どうやって…?
君の尾びれを足に変えてさ!
無理だよ、呪われているんだ、この体は湖から出られない、1000年もの時の間閉じ込められている
それにこの鱗をうしないたくないし、人魚は不老だから一生老いることはない、人間はすぐに死ぬでしょう?
1人だけ残して逝っちゃうんでしょ?知ってるよ、だってこの人もそうだった…。
人魚が指差す湖の奥を除いてみると木の根に包まれた人間が埋まっている、
…これ死んでるの?
いや、生きてる…正確には人魚の唾液を飲ませて一命を取り留めているだけ…。
俺は君を残して逝ったりしない!、君も人間になれば同じ歳月で死ねるだろう?
人魚を魔法の力で人間に変えても不死は変わらない…。
一生お願いだ…俺と一緒に…
彼を残して1人で行けない…
…