ニニイは眠っているサンズに歩み寄り、権限を……使おうとした。
だが気づけば口からは血が出ており、腹を見ると『骨』が貫通していた。
『ゲホ…ウッ…ゴホ…』ポトポト…(血が流れ落ちる音)
二二イがサンズの方を見ると、サンズはニヤリと笑っており、ゆっくりと目を開きニニイを見る。
なぜ起きてるんだ?
その問いかけが聞こえたかのようにサンズは声をかける。
サ「どうした?なぜ俺が起きているか…疑問に思ったのか?」
ゆっくりと立ち上がりニニイを微妙に見上げるように言う。
ニニイは骨が貫通しているせいか足に力が入らず、半分座っているようなたっている状態になっていた。
(骨のせいで座ろうにも座れない)
『カヒュ-…カヒュ-…』
どうして起きてるの?
権限を使ったはずなのに…!
ニニイは苦しそうにサンズを見る。
サ「随分と苦しそうなつらするじゃねぇか笑」
『ホ、ネ…ヌイ…テ…ジャナイ…ト…ハナセナイ…』
話せないのは事実だったため、取って貰えるように言った。
サンズは面倒くさそうに骨を解いてあげ、壁に腰かけてあげた。
『…カヒュ-…カヒュ-…かな…り…楽になった……まさか…起きてる…な…んてね…思わな…かったよ…』
権限を使ったはずなのに…まさか効いていなかったのか?
いや…サンズは創りものだ。
効かないはずない…じゃなぜ?
そんな疑問が頭の中を駆け巡っていく。
サ「ま、お前がお仲間さんを刺したあたりから起きたぞ……おかげで…最悪な夢を見せられなくて済む」
私があの時動揺したから一時的に権限が解かれたのか…。
…どうして…。
『……て…』
サ「あ?」
『どう…して?どうし…て不幸…になって……くれない…の?私だ……けどう…して不幸…なの?みんな…だけ幸…福で…ずる…いよ…ウウッ…』ポロポロ(泣)
シーンと静まり返った空間でニニイの泣き声だけ響く。
みんな私を置いて幸せになっていく。
そんなの嫌だ。
私も幸せになりたい。
それがニニイの思いだった。
サ「…知らねぇよ…てめぇが不幸になろうがならまいが…俺たちにとっちゃァ…知るよしもねぇよ」
そっか…。
だけどまだ話していたいから、これだけは許してね…。
『ソウルの…修復……『一時的』…開始…』
サ「は?おい!」
ニニイは権限を使って回復した。
だが、腹に書いた風穴はそのまま。
そのまま放っておけば失血死するだろう。
だが、なぜやつは治さなかったのか?
疑問が残る。
『ふぅ…やっとちゃんと話せるようになった…でももう時間が無いや…ハハ…笑』
サ「なんで全回復しなかった?そのままだと…死ぬぞ?」
哀れみのような目で見る。
だが、サンズの問いかけには答えずニニイは話す。
答えなかったと言うより…あまり耳が聞こえないようだった。
サンズは少しニニイの傍による。
『私さ…考えてたんだ…。どうして幸せになれないのかなぁって……ずっと…ずぅーっと!考えて考えて…その結果がこれ…。笑っちゃうよね…自分でもこんなことしたって意味なんてないことなんて分かってたんだ…なのに止められなかった。ごめん……謝って済むことじゃないけど…でも…罪は償ったよ』
ニニイはそういうと血まみれの手をあげ、
と命令口調で言った。
その瞬間、ニニイの魔力は全て無くなり世界が一瞬歪んだ気がした。
せめてもの償い。
それはみんなを生き返らせること。
創りものの彼らなら…権限でいつでも生き返らせれる。
だが、代償は大きい。
使用者の魔力を全て消費し、なおかつ激痛が走るというデメリットもあった。
しかしもうニニイはどちらにしろ助からない。
だから最後に生き返らせたんだろう。
サ「…お前はどうするんだ?権限とやらを使って回復するのか?」
『ううん…もう助からない。傷が…思ったよりも深くてさ…アハハ…私は…幸せになりに逝くよ…』
サ「は?幸せ?」
死ぬ事が幸せ。
もし、この世界に幸せになる方法がないなら…死んでしまった方が……いっそ楽になった方が幸せなんじゃないかと思ったからだ。
だが、心残りなのは、この世界…サンズたちの事だった。
クリエイターが居なくなった世界では、この世界は徐々に崩壊していく。
私の代わりはきっとネェネがしてくれる。
そこに問題はない。
問題は、ネェネがそれを引き受けてくれかどうかだった。
人殺しの私の願いなんて…聞き入れてくれるはずない。
『もし…黒髪の女の子が来たらさ…これを渡してくれない?中身は…見ないで…。なんて言っても…見るんでしょうけど…フフっ…笑』
サ「…さぁな…」
『嘘つき…笑…』
サ「なんでそんなの分かんだよ…」
『何となく…笑』
サ「はぁ?笑」
これから死ぬのに…。
こんな平和な会話をしたら死にきれないでしょ…?
そんな悩みも飛んでいくように、ニニイもそろそろ限界が来たようだった。
『最…後…にさ………ひ…と…つ聞い…て…もい…い?』
サ「ん…」
サンズはニニイの隣に腰かけ、真っ直ぐ遠くを見ながら聴く。
『……サン…ズ…はさ……私…といて…楽……しか…った?幸せ…だっ……た?』
サ「…当たり前だろ…『ニニイ』」
『あは…また……呼ん…でく……れ……た……ね…名前…』
それを最後にニニイはサンズに見守られながら息を引き取った。
サ「ニニイ…あんたは…一体どんな過去を持って俺たちに逢いに来てたんだ?想像できないような辛い過去を持っていたんだよな…?……俺たちはあんたを少しでも幸せにできたか?」
【今なら分かるよ…幸せだったって……ありがとう】
一瞬、ニニイの声が聞こえたように聞こえた。
幻覚かは分からないが、サンズの目には本当に幸せそうに笑っているニニイが見えた。
そして何か言葉を言う。
『【す…き…で…し…た】』
笑って言った言葉は、本来生きていたら言うはずだった言葉だろう。
サ「遅せぇよ…馬鹿………俺もだぜ…〇〇(本名入れてみた☆)」ポロポロ(泣)
静まり返った空間には幸せそうに泣きながら笑うサンズと微笑んでいるニニイが居た。
ヤン主「なぁ主…」
主「うん?」
ヤン主「率直な感想言っていいか?」
主「うん」
ヤン主「なんで番外編の方が凝ってんだ?」
主「うん?」
闇主「こいつダメだわ」
ヤン主「しかもちゃっかりサンズに告白しやがって…そんな台本なかっただろ(💢^ω^)」
主「私は常に考えを変化させているんだよ☆」
闇主「それだと台本の意味ない…努力しただけ無駄…」
主「あの急に病まないでキャラ崩壊野郎」
闇主「てめぇマジで殺す」
ヤン主「((;゚Д゚)ガクガクブルブル」
主「いや私もう死んで(((((⊂( ・∀・)彡ガッ☆`Д゚)」
ヤン主「笑笑」
闇主「予定と狂ってんだよこっちは(💢^ω^)」
主「ごめんごめん…(;´Д`)でも変化させた方が面白いでしょ……てか私は毎回全部決めてから書いてないし…何となくで書いて、肉付けして、アクセントをくわれるっていう方法で書いてるからどうしても考えていた元の終わりと変わるんだよ…(´・ω・`)でもちゃんと綺麗に終わったでしょ?」
闇主「この後おまけがあるんだけど?」
ヤン主「でも俺は出番ない〜♪」
闇主「ウザ…」
主「いや喧嘩しないで…」
ヤン主「喧嘩してねぇよ!このババアが…」
闇主「(*^^*)」
2人「あ、」
サ「……黒髪の女の子…」
あの日から3ヶ月たった。
みんな何事もなくすごしている。
誰もニニイのことは覚えていなかった。
きっとクリエイターの権限を移したからだろう。
みんなには黒髪の女の子……「ネェネ」という人物しか知らないと言っていた。
サ「ネェネ…か…」
ネ「…呼んだ?」
二「お?サンズじゃねぇか!元気か?」
サ「うお!びっくりした…てかなんで生きてんだよ!?」
そこには死んだはずのニィニといなくなっていたネェネがいた。
(ニィニ「おいなんだ俺がいんだよ!出番ねぇだろ!」ニニイ「生き返らせたっていう設定で行くから☆」ニィニ「(💢^ω^)てめぇ」)
二「生きてちゃ悪いかよ?(ꐦ꒪⌓꒪)」
ネ「誰も言ってない…生き返らせたのよ……てかなんの用…?」
少し不機嫌そうにネェネが聞くと、サンズは1枚の紙を取りだし差し出した。
サ「中身は…見てからのお楽しみだな……俺はもう行くぜ…『最後』の約束も果たしたしな…」
サンズは方言捨てると、ショトカでさっさと行ってしまった。
残されたネェネ達は、紙を開いてみると…。
やっほ〜!元気?
多分これを読む頃は私は死んでるかな?
まぁ遺書だしそうか笑笑
私ね…ずっと幸せになりたかったんだ!
多分知ってると思うけど…。
でもだからって人殺しなんてしちゃダメだよね?
分かってた。
そんなことわかってたよ。
でも手遅れだった。
私の頭の中はもう自分のことしか無かった。
どうすればよかったかな?
なんて聞いてもわかんないよね…笑笑
もう聞けないし…。
ネェネたちは幸せだった?
サンズには多分もう聞いたから知ってる。
多分ね笑笑
私は…よくわかんない。
でも…少しは幸せだったかな?
幸せってなんなのかわかんないけど…。
とりあえず私が死んでも元気でね!
2人ならクリエイターとしてちゃんとこの世界を管理することぐらい簡単にできるよ!
頑張ってね!!
手紙を読み終わると崩れるように座り込む。
ニィニはただじっと手紙に書いてある花を見ていた。
ネ「アザレアの花言葉…」
二「……」
二「あなたに愛されて幸せはきっと俺達のこと…」
ネ「恋の喜びは…サンズのことね…」
この花言葉がずっと頭から離れなかった。
もしかしたら…別の行動をすれば運命は変わっていたのだろうか?
その疑問だけ、頭の中にこびりつき、離れなかった。
えーとちなみに言うと、この時間軸はフリスクとサンズが付き合っていない時間軸です。
で、ニニイ(主)とサンズは両思いだったと…。
なんなんこれ
マジ
……黒歴史確定☆
もう一生この話見ねぇ…決意したわ( ’-’ )b✧
コメント
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インク(擬人化)えっ中二びょu(((((殴 ↑ 原型無い