初投稿、創作百合です
初めてなので操作に慣れておらず、変なところ等あればすみません
すごい長いです。
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物語には悪役やモブがいるから
主人公が輝く。
そんなものだろう。
そして私は
決して主人公にはなれない
モブの方に生まれた。
ただそれだけ。
今日もまた目が覚める
あぁまた死ななかったかと思いながら
今日を生きる
誰も来ないような薄暗い路地裏
近くにあるのは汚いネズミと埃とかくらいだ。
鬼に生まれたせいというべきかおかげというべきか
何も食べなくても飲まなくても生きていける
自由はないが不自由でもない
そんな毎日を過ごしている。
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小さい頃から住んでいるところは同じようなところだったし
その頃から親というものはいなかった。
というより見たことなかった。
けど一度だけ人間を信用したことがあった
同じ年くらいの女の子だった。
化け物の私なんかのところに来て
一緒に遊ぼうと言ってくれた初めての人間
それから時々きては遊んでくれるようになった
会ってから何日か経った頃
突然あの子が来てくれなくなった
でも多分明日は来てくれるかな、とか思ってた
次の日も
その次の日も
ずっと待ってた。
けどあの子は来なかった。
すぐに裏切る。それからそんな人間が信じれなくなった。
私はあの子が全てだったから。
あの子はまだ子供だったし多分私と遊ぶのに飽きただけなのだろう。
人間と遊んだ方が楽しいに決まっているし
もちろん裏切ったつもりではなかったはずだ。
子供に対して少し重たいかもしれない。
けどあの子が子供だったように私もまだ子供だったのだ。
あの子には家族もいるだろうし
友達もいるだろう。
ただ私はどっちも持っていなかった。
弱っているときに優しくされたら誰でも依存してしまう。
そんなときに裏切られたら私はどうすればいいのか。
それがトラウマになって私は誰かを信用するということができなくなった。
………嫌なことを思い出してしまったな。
少し外の空気でも吸ってくるか。
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外には出たが特にやることもなかったので久しぶりに散歩をした。
外はまぶしいくらいの活気に溢れていた。
が、私を見るとみんなが離れたり、こそこそと悪口を言い始めた。
“あんな子にはなっちゃダメよ”
“うわ、化け物だ”
“汚い、きもい”
“見てるだけで気分が悪い
さっさとどっかに消えてくれないかな”
………はぁ。
私はそんな言葉が聞こえないよう
早歩きで路地裏に戻った。
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路地裏に帰るつもりが
いつのまにか騒がしい街から
人の気配がしないような静かな神社に来てしまっていた
道を間違えたかな、と思い
来た道を戻ろうとした時
後ろから声をかけられた
“お客さんかい?”
後ろを向くと着物を着た私よりも年上の狐の耳のようなものが生えた女の人がいた
よく見ると下半身が透けていた。
びっくりして固まっていると
“あぁ、ごめん。びっくりさせるつもりはなかったんだけど…
あ、自己紹介してなかったね。
私は稲荷椿。ここの神社の神様だよ。”
一瞬頭が はてな になった。
…神様とか信じないタイプなんだが。
“まー別に信じてなくてもいいよ”
「…エ、声にデてた?¿」
“一応これでも神様だから私でも人の心読めるんだよねー。大丈夫、声には出てなかったよ?
あ、そんなことよりさ、君大丈夫そう?”
「………?」
“ここの神社さ、『 大体いい人なのに不運な人生を歩んでしまっている人しか来れない。 』神社なんだよね。だからさ。
その人たちの中でも来れる人来れない人いるけどさ。
あとしんどそうな顔してたし
大丈夫かなぁ?って。”
「……そんナことなイヨ…。」
嘘かもしれない。
けどそれ以外に答えることができなかった。
“そっかぁ…、”
少し悲しそうな顔をして言った。
“じゃあ、話す気になればおいで。ここ来たいと願えば多分また来れるから。”
そう言って彼女はどこかに去っていった。
そのまま私はいつもの路地裏に帰った
不思議なことに道には迷わなかった。
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色々と変なところがあったかもしれませんが、お許しください。
最後までご覧くださりありがとうございました…!!
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