「…………は?」
たっぷりと間をとっての、疑問符。
好きって、なんだっけ。なつの中で好きのゲシュタルト崩壊が始まる。
そんななつの様子を気にせずいるまは続けた。
「なつに告白された時は、驚いた。だけど 時間をかけて考えたら、俺も好きだって気付いた」
なつはいきなりの告白に口をパクパクさせる。 それもそうだ。3日前のことを掘り返されたと思ったら、小っ恥ずかしい告白だ。
何も言わないなつを疑問に思ったのか、いるまはなつの頬を掴んで強制的の目を合わせた。
「なつ、好きだ」
「ま、待って、いるま、あの、暑さで頭おかしくなってんじゃ、頭冷やして…」
「なつ、俺は暑さにやられてなんかねぇよ。ちゃんと考えて、好きだっつってんだ」
なつの苦し紛れの言い逃れを遮って、さらに甘い言葉を吐くいるま。
顔が熱くなるのを感じた。
いまだにがっちりと合う目から逃れようとしても、頬を掴まれていて目を逸らすどころか逃げることも出来ない。
どうしようもないではないか。
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