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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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📄「セラ夫!そこを右に。1人居ます。」


🦉🎻「了解。」



暗い、入り組んだ道に無数の足音。

それから少し経っただろうか。

鈍い音が聞こえる。

それと同時にバタッと何かが倒れる音がした。

やがて、血の匂いが鼻を突く。






📄「これで任務終了です。お疲れ様でした。 」


🦉🎻「凪ちゃんもお疲れ様!」


📄「………貴方、また私の言う事を聞かずに敵陣に突っ込んだでしょ!!」


🦉🎻「もしかして…、怒ってる?」


📄「そりゃあ怒ってますよ! 」


📄「『無理をするな』とどれくらい言ったら分かるんですか!?!?」



グイッと目の前にハンカチが現れる。



📄「返り血が酷いので、これで拭いて下さい。」


🦉🎻「ん、ありがとう。」


📄「ほんっとに、全く!!」


🦉🎻「でも、人質の子に怪我は無かったよ。」


📄「でも、貴方は危険な目に会いました。」



前もこんな感じになった。

その時は今回みたいに、そんなに酷くなかったけれど。



🦉🎻「まぁ、俺が怪我したり、死んだりしたとしても、人質の子に怪我が無くて良かったよ。」


🦉🎻「それに、それが償いにもなるから。」


🦉🎻「俺はどうなっても別に…。」



パチンッ!!!!!!!!!!!!



肌が弾ける、鈍い音が裏路地に響き渡る。

微かにジンと痛む頬はほんの少し腫れていた。



📄「貴方は!もっと自分の命を大切にして下さい!!!」


📄「それが『償い』だとしても!!!」



はっと思い凪ちゃんの顔を見る。

食いしばって、今にも目から大粒の涙が零れそうだった。



📄「ッ…すいません。今日はもう帰ります。」


🦉🎻「えっ、ちょ、凪ちゃん!!!」



振り向いた時には彼はもう居なかった。






🦉🎻「ただいま〜…。」



上着や荷物を床に放り、ドサッとソファに倒れこんだ。



『無理するな。』

凪ちゃんも、雲雀も、奏斗も。

みんな同じ事を言う。

でも、俺は償わなければいけない。

そのためには無理をするしかないと思った。

俺がやってしまった事は言葉に表せない程酷いから。

何人もの人を、殺してきたのだから。

だから、自分が傷付いても、壊れても、死にそうでも、死んでも、任務を遂行する。

だって、自分がしてきた事と向き合わなければ行けないから。

そして償わなければいけないから。

これがきっと正解なんだ。

これが、最適解なんだ。

『それ以外に何をしたら償えるか?』と問うが、これ以外の答えが頭に浮かばない。



🦉🎻「………………………。」



色んな感情と考えが頭をぐるぐると鬱陶しく駆け回る。

そうしている内に、いつの間にか瞼が重くなって、眠ってしまった。

「大事なこと」    (🦉🎻、📄中心)

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