「若井さん…落ち着いて聞いてください」
僕はそうお医者さんに言われた。
「もう…若井さんの命は永くないです。
今生きているのが不思議なくらい危うい状況です」
体に異変を感じて僕は今日、病院を訪れた
それだけだったのに…もう命が永くない?死ぬってこと?まだ28歳なのに?
…僕が何をしたって言うの。なんで僕なの
僕が混乱して何も言えないでいるとお医者さんはこういってくれた
「永くないと言っても今直ぐに死んでしまうという訳でもありません。
生きれて1ヶ月くらいでしょう。
この1ヶ月、悔いのないように生きてください。最後の1ヶ月だと思って。
何かあったら直ぐに連絡してくださいね!僕たちも全力でサポートさせていただきますので一緒に頑張りましょう!!」
「…ありがとうございます」
そう言って僕は病院を後にした。
僕はMrsGreenAppleというバンドで、ギターを担当させてもらっている。ミセスは3人組で、みんな仲良し。
…表ではそうなっている。本当は仲良しなんかじゃない。3人の関係はギスギス。
一緒にいれるのが不思議なくらい。
詳しく説明すると、メンバーの藤澤涼架と大森元貴は付き合ってて、僕だけ邪魔者みたいな感じ。苦しいでしょ?いつも無視されて、僕だけ会話に入れないんだから。
僕は都合のいい道具。メンバーだなんて思われていない。悲しいね。
最初はこんなんじゃなかったのにな。
最初は本当に仲が良くて、毎日が楽しかったのに。今じゃ考えられない笑
どうしちゃったんだろうね。僕が何かしちゃったのかな?わかんないや。
「これからどうしたらいいんだろう…」
思わず声に出てしまう。それくらいに僕は絶望していた。そりゃそうだ。今日まで体に少しの異変を感じるぐらいだったのに。それ以外は元気だったのに。どうしちゃったんだろう。人間って何があるかわかんないねぇ。人生山あり谷ありってやつ?笑
もう全てがどうでもいいや。ミセスも僕みたいなやつがいたら邪魔だろうし、さっさと抜けよう。何もかも諦めてしまおう。
どうせ1ヶ月後には死んでいるのだから。
コメント
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コメント失礼します! ひろぱぁ…続きが楽しみです!頑張ってください!