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「どうしたんですか!?」
君は、珍しい人だ
こんな私に、話しかけてくれるんだから───
「はぁ……疲れたぁ」
俺は灰斗、陸上部1年
「なんでだろうなぁ…….」
俺がこんなに憂鬱な理由はたった一つ、
『タイムが落ちた』
そう、これは陸上部にとって大きな問題だ
しかも、誰もが憧れる『先輩』にまで知られてしまった
「………..終わった」
こうとしか言いようがない、それくらいタイムが落ちたってことは重要なことだ
「仕方ねぇ、帰り道走って帰るか」
短距離が落ちたなら、長距離でカバーすればいいだけの話!
そう思って俺は帰り道を走った
「いってぇ……..」
「いたた……….」
思いっきり、ぶつかった
まずいまずいまずい、急いで立て、
相手よりも早く立って謝んないと!
「大丈夫ですか?」
よし、言えた
「だ、大丈夫です…….」
よかった、大丈夫そうだ
「良かった……….ん?」
俺はぶつかった女の子が持っている飲み物を見た
「あぁ、これ、良かったら入りますか?」
「え?は……?」
突然の提案に、そりゃあ俺だって驚く
なんせ、紫色の液体だぞ?怪しいに決まってんだろ
「え、えっと…….」
「私、これクラスメイトからもらったんですけど、
家に持って帰ったら絶対怒られるんです」
「分かりました、俺が受け取ります」
こんな話聞いて受け取らない奴がいるかよ!
拒めないわ!
勢い余って言ってしまったが、
これを一体どうすればいいってんだ
「とりあえず…….飲んでみるか」
この時、なんで何も気にせずに飲んだのだろうか