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※本作品はvvt様の『マフィアパロディ』nmmnとなっております。※ご本人様方には一切関係ありません。
注意事項
内容
・構成積み木崩れ
・キャラ崩壊
・BL(微)
・接続物語
文章
・初心者
・誤字脱字
・情景描写多め
・読みにくい
喧嘩組メイン
本編
…遡り…
nkst
シャケの部屋を出ると先程の暖かい空間が嘘だったかのようにまた外は冷たい風を散らせていた。
「あーあ。終わっちゃったなぁ。」
ポロッと惜しげな気持ちを零す。
この廊下先の鍵付き扉を出れば俺は”幹部のNakamu”に戻らなくてはならない。
シャケと…あいつらと決めているルールなのだ。
俺が俺自身。”Nakamu”として見られ見せれるのはあの空間とこの廊下だけ。他では何時何時とも”幹部のNakamu”でなくては行けない。
…まぁシャケに比べたら少しでも出すことが出来る自分は恵まれているのかとも思う。
いつもはあの空間が恋しくて、この廊下から出るまでの足取りが重くなる。だが今日だけは違う。
“彼”を知ったからだ。 あの時間の”彼”を思い出すとニヤけてしょうがない。
まぁ少し虐めすぎたかも知れないが…。
明日が楽しみだ。また明日も”彼”に会える。
明日はどんな表情を見せてくれるのか
どのような反応をするのだろうか
そんな愉快な想像を巡らせながらいつもとは違う軽快な足取りで取っ手を捻る。
扉から出たらそこを切り替えにパッと笑みを引き締め高圧的な口調に変えてみせた。
そしていつも通りシャケの部屋への経路を絶つように廊下に続く扉の鍵を締めた。
この鍵は俺とシャケ、”世話係”の筆頭のみが手にしている。だからあの空間だけは安全なのだ。
扉の前で待機させていた俺の補佐役に尋ねる
「何か言伝はあるか」
そういうと後ろ手にしていたファイルを開き文章を読み上げる補佐役。
補佐「はい。2件の面談の申し込み。新たに5件ほどお目通しいただきたい書類がございます。 そして、___の__様が早急に統括様にお聞きしたいご要件があるということでしたので執務室に通しております。」
ゆったりと行きたかったけれど、どうやら急いで戻らないと行けないようだ。
「そうか。では早速、執務室へ向かおう」
肩まで伸びきった後ろ髪を1つに纏め姿勢を正す。身だしなみを整えるとくるりと身体の方向を変え、扉を背に執務室への帰路に立った。
――――――
執務室へ戻ると机の前に若い男が立っていた。先程言っていた___だろう。
男の横を通り、椅子に腰を下ろす。
人差し指でトントンと机を鳴らし話を進めるよう合図をする。
…早急というものだから何かと思い話を聞いてみれば大したことない要件。
此奴のあまりの無能さとこんな事のために早足で帰ってきた自分がアホらしくてイラつきを覚えていた頃だ。
扉をノックする音が聞こえた。目の前の奴のせいで気分が悪い俺は扉の先にいる誰かも分からない人物に厳しい目を向ける。
「誰だ」
少し語気を強くして言いすぎてしまった。まぁこんなタイミングで来る向こうも悪いのだ。
そんなことを思っていると扉の先にいる人物が名乗りをあげる。
shk「Nakamu。俺だ。開けてくれ」
「…へ、ボス?」
この組織内で俺を呼び捨てに出来るのはたった1人だけ。
まさかの訪問者に間抜けな声を出してしまう。
ハッと我に返ると補佐は既に扉の前まで行っていた。流石と言ったところだろうか。
「えぇ。ボス。どうぞお入りください」
俺の言葉と共に補佐が扉を空ける。扉の先には当たり前だがシャケが居た。
けれど、いつもとは違う表情をしたシャケ。なんだか怒気が漂っているように思う。
シャケがさっささっさと部屋の中へ入ってくる。すると机の前居るこの無能な男へシャケが睨みの目を向けた。
shk「…邪魔だ。出ていけ」
威圧的な口調でシャケが男に退出を促す。
男は自分の置かれた状況に気が動転しているのか顔 を真っ青にし口をハクハクとさせている。
男「…も、申し訳ございません、!で、では統括様この件はまた…!し、失礼しますッ…!!!」
そして言葉を身を乱しながら男は慌ただしく俺の部屋を後にした。
嵐だな全く。なんだか急に疲労がくる。シャケが居るからだろうか?肩の力が抜けてしまうのだ。
「はぁ…。」
一息吐き終えた俺はシャケの方を見る。
…やはり何か怒っているような気がする
シャケは俺に訴えるように補佐を見る
恐らく人払いをしたいのだろう。
俺は補佐や他の周りにいる者達に目配せをし直ちに退室してもらった。
それから少しの沈黙。
先に言葉を口にしたのはシャケの方だった。
shk「Nakamu」
今まで、数回程しか聞いた事のないほどの低く高圧的な声。
明らかにお怒りの様子のシャケを前に俺は何を知ってしまったのだろうと必死に思考を巡らせる。
「…どのようなご要件でしょうか?」
いつもの様にサラッと聞いてしまいたいものだがここはあの空間では無い。慎重に言葉を選びつつ受け答えしなくては。
シャケが机に対して平行に手のひらを向け振り下ろす
バンッと小さいが感情を体現したような音が室内に響き渡った。
shk「…きんときが倒れた。」
「…え?」
思いもよらぬ言葉がシャケの口から放たれた。いや、それよりも…”きんとき”が倒れた?何故?
shk「俺。前々から注意してたはずだ。あまり虐めすぎるなと」
「あ…」
なんとなく想像がつく。…やらかした。
どうやら俺はやりすぎたようだ。
「申し訳ございません…」
シャケの顔が見れず俯いてしまう。
shk「はぁ…」
シャケがため息をつく、俺の髪を揺らすほどの大きなため息を。
shk「……まぁ。しかし俺もお前を咎めれる立場では無いんだ。俺自身もまたきんときの状態に気づかず状況を助長させるような行動をとった。」
そんな弱りきったシャケの声を聞き思わず顔をあげる。目の前には悔しそうなシャケの顔があった。
今すぐにでも抱きしめて謝りたい。シャケは悪くないと。
けれど、誰もいなくても今の関係性は”ボス”と”幹部”だ。
生まれたこのやるせない気持ちを右手に力を入れることで解消する。
shk「きんときの”会合”同行の任を解いてやりたいがあの場で宣言してしまった以上それも難しい。」
「えぇ、確かに。ではどう対処いたしましょう」
シャケは考え込むように顎を一撫でする
shk「…明日」
思いついたのか何を小さく呟く。聞き取れなかった為、聞き返す。
「すみません。もう一度お願いします」
shk「明日、17時にあうんだろう?その時にきんときと打ち解けるってのはどうだ?」
なんという無茶をいうものだとシャケの顔を見る。”本気だと”見下ろすシャケの眼が物語るように俺を見ている。
ここで俺ができる返事はただ1つ
「分かりました。必ずきんときと打ち解け信用を勝ち取ってみせましょう」
胸に手を当て軽くお辞儀をし敬意を表す。
シャケはこの返事を待っていたと言わんばかりな顔をする。そして満足した結果だったのか机から手を離す。
俺に背を向け部屋から出ようとするシャケ。急いで彼の傍に行き扉まで着いていく。
扉を開けようと彼の横を通った瞬間。シャケが小さく、本当に小さく言った。
shk「”会合”楽しみだな」
きんときの事があり、この気持ちを忘れていた。そうだ、3日後には”会合”があるのだ。
“楽しみ”その感情に抑えが効かない
いずれ来る3日後に期待が膨らむ
俺はシャケのその言葉に相槌をするように扉を開け伝える
「では、またお会いしましょう。ボス」
シャケは一瞬、朗らかに笑い。すぐさまその笑みを引き締める。
あいつの背中は本当に大きい
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