※本作品はvvt様の『マフィアパロディ』nmmnとなっております。※ご本人様方には一切関係ありません。
注意事項
内容
・構成積み木崩れ
・キャラ崩壊
・BL(微)
文章
・初心者
・誤字脱字
・情景描写多め
・読みにくい
本編
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「ん。…ん?」
目を覚ますと見知ったようで知らぬコンクリートの天井が見えた。
ふと額に違和感を感じ手を当ててみると少し湿ったタオルがあり、隣を見ると水桶があった。
タオルの湿り具合をみるに1時間前くらいに変えられたもののよう。
どうやら誰かが看病してくれたみたいだ。
恐らく筆頭だろう
ゆっくりと自身の身体を起こし状況を理解しようと試みてみる。
「え~と…。」
まだ慣れていない目を擦り、辺りを凝視してみる。一面、コンクリート。そして今いるこのベッドだけで構成された部屋。
…どうやら俺はボスの寝室に居るようだった。何故このような経緯になったかは言わずとも分かる気がする。
「…俺やばくないかこれ。」
頭がハッキリしてくるとだんだんと自分の犯したこの状況に頭が痛くなってきた。
「はぁぁぁぁぁぁあ」
そりゃこんなため息も付きたくなる。
とりあえず…だ。
自分が起きたことを誰かに知らせなくては
そう思いまだ少しおぼつかない足で1歩1歩、扉に近づく。
あと少しという所で、扉を解錠する音と共に目の前が明るくなる。
shk「あ…。」
目の前に現れたのはボスだった。
逆光によりあまりボスの顔は見えなかったが驚いているような表情だった気がする。
互いに動きが固まる
何か伝えなくてはと思い咄嗟に言いたいことを口に出した。
「あ。えっと。お、起きました…?」
ボスは不思議そうに眉をひそめて俺を見る
shk「何故、疑問形なんだ。」
「す、すみません」
謝罪の言葉を口にするとボスは顔を顰める。なにか不味かったかと考えていると
shk「…別に怒っている訳ではないんだが」
なんて突拍子もないことを言うものだから思わず言葉に詰まってしまった。
固まっている俺にボスが倒れるように近づいてきた。
そして手を伸ばしその掌を額にくっつける。
何をされるのかと思わず目をつぶる。
だが感じ取れたのは掌のとても暖かい温度。そして少しの脈の振動。体に見合わないその逞しい掌はとても安心するものだった。
shk「熱。下がったみたいだな。良かった。もうタオルを交換する必要はなさそうだ。」
…看病をしてくれていたのは筆頭ではなくボスだったようだ。思いがけない真実に呆気を取られてしまう。
shk「…きんとき?」
「あ!はい!!」
突然、名前を呼ばれて叫ぶように返事をしてしまった。
shk「まだどこか良くないのか?」
いつもと同じ口調で少し怖いが、俺を案じた言葉をボスはかけてくれた。
実際は少し足元がフラつく…がこれ以上、ボスの手を煩わせたくない。
「いえ。問題ありません」
ボスは少しの間、俺を見つめ小さなため息をついた。
shk「ならいいんだけどよ。あと。病み上がりで悪いと思うが話がある。付き合ってくれ」
そういうと手首を捕まれ扉の外へ引っ張られる。先程の部屋との明暗の差で目眩いてしまう。
そのまま、引っ張られされるがままに俺は来客用のソファーへと案内された。
shk「座って待ってろ」
そう言ってボスは右奥に行ってしまった。
俺は言われたままソファーの端に腰を下ろす
そしてこれから待ち受ける自身の未来について考える。俺が犯してしまった失態に一体、どのような処罰が下されるのだろうと。良くて牢獄入り、悪くて打首と言ったところだろうか?寒気が身体を覆う。
そんな思考の最中、香ばしい香りが鼻をすくぐる。
shk「ほら。飲めよ」
目の前に甘い芳潤な香りと共に白にモヤが立ち上りソレは机に置かれる。
「ココアだ…。」
置かれたココアを手に取り一口飲む。
「美味しい…」
今さっき入れたはずなのに熱すぎず適度な温度に冷やされている。今まで飲んだことないほど濃厚で甘く一段と暖かいココアだった。
shk「それは良かったよ」
ボスの声を聞き、ハッと顔をあげる。
shk「…そんな取って食うわけでもないんだからよ。怖がんなって。」
そういうと、ボスは俺の向かい側のソファーに腰を下ろし、不服そうな顔をしてコーヒーを飲んだ。
「は、はい。」
何とか平常心を保とうと周りに目をやる。すると不思議なことに俺以外の”世話係”が居ない。
「あ、あの…。」
shk「どうした。」
「先輩達はどこに。。。」
恐る恐るボスに聞いてみる。
ボスは少しだけ考えるように目を上に向け理解出来たのか右を見る
shk「…?。。あぁ。他の”世話係”の奴らなら宿舎に居るぞ。昨日は色々あったからな。少しした休暇さ」
昨日…?と思い近くの壁掛け時計を見てみると、短針はとうに0時を過ぎておりもうすぐ3の数字に触れる時間であった。
“世話係”は交代式で常に誰からしらボスの部屋に居る。休暇というのはそういうことなのだろう。
「そうなんですね…。」
それにしてもボスはこんな時間まで起きているのか…。昼時しか頼まれたことのない俺は夜のボスの様子を知らない。
机にコーヒーカップが置かれる音と共にボスが口を開く
shk「で…だ。さっき言った話って奴を進めたいんだが。」
「は、はい。」
ココアを飲み一息ついた場面と今いるこの場面の温度差に身体が強ばる。
shk「すまなかった。」
そう言いながらボスは俺に頭を下げる。
「え、あ、え?」
俺の頭の中は今までの待遇を合わせてのものが、今の状況に混乱を極めた。
shk「Nakamuの暴走を止められず、ましてやそれを助長するような行動をとった。許せとは言わない。けれどあいつも悪い奴じゃねぇんだ。」
そう話すボスの顔はとても真剣で、でもどこか友人を思う友の顔をしていた。
不思議とさっきまでの緊張や恐怖心というものは消えていて震えも収まっていた。
「俺は大丈夫です。そりゃ、少し怖かったですけど、」
shk「…ありがとう。」
…俺はボスを誤解していたのかもしれない。そう思った。
冷淡で素っ気ない態度をとるのは演技ではないかと。
だって目の前に居るのは優しく子供みたいに微笑む人間だったから。
「…俺、これからどうなるんですかね」
そうボスに尋ねるとまたもや不思議な顔をする。
shk「…どうなるとはどういうことだ?」
「その、不敬を働いてしまったので…。」
ボスは席を立つと俺の前に来てしゃがむ
shk「だーかーらー!俺らのせいであってお前のせいじゃねぇって言ってんだよ。なのになんで罰しねぇといけないんだ?」
いつものような威圧的な声ではなくNakamu様に話すような声でそう言ってきた。
「で、でも」
俺が反論しようとするとボスは立ち上がりこちらへ手を伸ばす。
人差し指で顎を触れクイっと俯いている顔を上げさせられる。
shk「それとも罰せられたいのか?…w」
頭上でそう言うボスは悪戯げに笑った。
その姿はいつものボスのようで、でも違うようで。少し怖いと思ってしまった。
「い、いえ。別にそう言う訳では」
shk「じゃ、この話は終わりな」
ボスは顎から手を離しパチンと両手を合わし音を鳴らす。
shk「俺は仕事に戻るから。」
「は、はい!」
そういうと”じゃっ”とでも言うように手を振り執務机に向き合っていった。
俺はどうするかな~と思いとりあえず目の前のココアを飲み続ける。全て飲むのには四半時ほどの時間を要した。
今日の午後にはNakamu様との約束がある。
…昨日のようにならなければいいけど。
未来のことを考えてもしかたないし、今はなるべく体力を温存しときたい。そうすると選択肢は1つしか無いわけなんだが
俺はボスの執務机の前に立ち一礼する。
「仕事中失礼します。」
ボスはチラリとこちらを見て直ぐに書類に目を戻す。
shk「要件を話せ」
いつものボスに戻っていた。
「今日への備えとして仮眠をとりたく思います。ですので宿舎へと戻る許可を」
俺がそう言うとボスは走らせていた筆を止め考えるように沈黙の時間を作る。
shk「あそこで寝ろ。」
ボスが親指を指したのはあの寝室の扉だった。
「…え、しかし」
そこからボスの返事は途絶え、無言の圧だけが残留していた。
ボスが言った以上、俺はどうすることも出来ない。…要するに折れたという訳だ。
もう一度ボスに一礼をし、扉に向かう
まだ少しフラついてしまう。明日には治ってるといいな。なんて考えドアノブを捻る。
扉の隙間から少し冷たい風が向かってくる。
「寝室。お借りします。」
もう一度、ボスの方を向き再礼する。
扉を開けると無機質な部屋が広がり、白いベッドだけがその部屋にあり異彩を放つ。改めて見るとなんだか不思議な部屋だ。
俺は扉を閉め、倒れるようにベッドに顔を埋める。自分達がいつも寝ているベッドよりも固く冷たい。ボスはいつもこのベッドで寝ているのか。
「疲れたぁ…。」
昨日、目をつぶると少し痛い。今日で色々ありすぎた俺の身体は悲鳴をあげていた。
ベッドの上に大の字で寝転がり今さっきまであったことを思い返す。
「…あんな風に笑うんだなぁ」
今日みた、知らぬボスの顔が目蓋に焼き付いて、知らぬ声が耳に残る。
そこからの記憶はなく。俺は眠りについた。
お疲れ様でした。
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コメント
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続きまってました!! この作品大好きなので更新されて嬉しすぎて今日の1日ハッピーです!ありがとうございます!