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この世界から遠く離れたどこかに…
普通の医者では治すことができない不思議な病
を持つ患者の面倒を見てくれる病院があった…
この日記は、その病院に勤める医者が書いたものである…
1日目
今日から日記をつけることにした。
私がした治療や、患者についてまとめるために。この日記が、次この病院に勤める者に役立つことを祈る。まず、この病院で治療を試みている患者たちの説明を書いておく。この子達には、どうか、希望を捨てずに生きていってほしい。
患者カルテ‥‥
① criminal
病名
・ 想イ出欠落病
症状
・患者の思い出が、パズルのピースのような形になり欠損する病。失われた思い出に関連した場所に落ちていることがほとんどである。一週間ほどで思い出のカケラは消滅してしまい、その時感じた気持ちまで消えるため、感情消滅病とも呼ばれる。
・失われる思い出は順番があるようで、基本的な順番は
安心した思い出
↓
悲しさを感じた思い出
↓
楽しかった思い出
↓
辛かった、痛かった思い出
↓
後悔した思い出
↓
幸せだった思い出
のようだ。病の進行状況によって、寒さや暖かさも感じなくなることもわかっている。
進行状況
まだ寒さを感じないだけで済んでいるようだか、いつ悪化するかわからない。高頻度で感情を持っているか確認する。私のように日記を書かせるのもいいかもしれない。(まだ思い出のカケラは落としていない
治療方法
全ての思い出を集め、患者に渡すこと。ただし、その時患者が全ての思い出を受け入れる必要がある。
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