“離れないで”
(日本×東京)
※都道府県とカンヒュが混ざってます
R18
「んっ…ぁっあ…はぁ…んぅッ」
静かな部屋に小さくなく声が響く
小刻みに震える身体を押さえつけ、肉棒をさらに奥に入れ込む
「あッ…っ…いっ」
苦しそうに息をする背中をさすると力が入っていた肩が下がるのがわかった
「…辛いですか?」
日本がそう聞くと東京は返事の代わりに首を振る
その姿が愛おしい
「なら、まだ頑張ってくださいね」
「っ?!ひぁッ!…あッ…んんっ…ひぅっ」
日本は東京のものに触れ、手を上下に動かした
最近はこうして抱くこともそう珍しくない
「……東京くん。私に犯されることに何も思わないんですか?」
行為の後、服を着ている東京にそう問う
「え?」
驚いたような顔をしてこちらを見た東京に日本は口を噤んだ
「………いえ、なんでもないです。服着たら帰りましょうか…」
「……はい。」
東京の手を引きながら部屋を出た
従順なものというのは扱いやすい
日本にとって、東京は都合が良かった
そう…最初はただの都合のいい存在だった…
“これ、明日までにお願いします”
“はい”
“この資料、今日中にできますか?”
“はい”
“皆と仲良く。いいですね?”
“はい”
誰だって無理難題を押し付けられたらやる気を無くすもの…
“代わりにやってくれませんか?”
“はい”
“これと、あ、そっちもお願いします”
“はい”
何を言っても返事は”はい”だった
支えてくれてる。
信頼してくれてるからか、尊敬してくれてるからなのか…
どうでもいい。言うことを聞いてくれるから
ボーッと社内を歩いていた日本は少し先の廊下から聞こえた東京の声に反応した
仕事を頼もうと声のする方へ向かう
会話が聞こえてきた
声は2つだった
「ーーーで…ーーーー。」
「ーーー?ーーーーはーー」
ぼんやりとしかわからないが、どうやらアメリカと話しているらしい
段々と声が近くなる
曲がり角の向こうには、もう2人がいる
「じゃ、このプロジェクト任せたぞ」
「はい。わかりました」
聞こえた会話に日本の足が止まった
……え
…あぁ…そっか………
人がいいから…頼みを聞くんだ…
別に…特別とかじゃないし…
そっか………他の国の言うことも聞くんだ……
「………さん!………祖国さん!!」
「え」
「あの…どうしたんですか。そんなところに突っ立って…」
いつの間にか東京が目の前にいた
心配そうな顔でこちらをうかがっている
「体調、悪いんですか…?」
「……いいえ。平気ですよ」
そういい笑顔を作った
「よかった…。無理しないでください」
東京はほっとしたのか安心したように笑う
その笑顔もきっと…………
「それじゃ、仕事任されてるので…」
そう言って去っていく背中を見ていると、どこか遠くへ行ってしまうように感じる
なんで…どうして……従順なのは私だけでいい……なんで………
“離したくない”
もう、都合いい存在ではないのかもしれない…
「東京くん。」
後ろを歩いて着いてくる東京に話しかける
「はい」
「…離れないでくださいね。」
「え?」
「……いいえ。なんでも…」
周りなんて見なくていいから。
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