bl nmmn lrkn 学パロ
ご本人様とは一切関係ありません
真新しい制服を着た生徒が学校内を楽しそうに歩いている。桜の満開時期とは残念なことにズレてしまったが、散ってしまった桜の花弁が地面に綺麗な絨毯を作っていた。これはこれで趣があって良いなと思う。
生徒会が代替わりして早4ヶ月。仕事は慣れたけど、生徒会長として上手くやれているのかは不安だ。入学式での挨拶もちょっと緊張してしまった。人前に出るのは慣れてるはずなんだけどなと思いつつも、原因は分かっていた。新入生の中に、一際目立つ鮮やかな赤く長い髪色の少年がいた。気になってしばらく見ていると、俯いていた顔がパッと上がって目が合ってしまった。咄嗟に目線を別の所へと移したが、少年の姿が離れることはなかった。生憎顔は見えなかったが、赤髪に長髪とわかりやすいため探そうと思えばすぐに見つかるだろう。その後、挨拶が終わっても頭には少年の姿が離れなかった。
入学式が終わり、会場の片付けを手伝い、僕はお気に入りの場所へと向かった。
階段を登り、修理されたばかりの綺麗な扉をゆっくりと開ける。途端、生暖かい風が勢いよく吹き去った。乾燥しないように、ギュッと目を閉じる。大丈夫だろうと思い、ゆっくり目を開け、日陰へと向かった。深夜2時まで新作のゲームをやり込んだので、軽く目を瞑っただけで眠気がくる。後ろの壁に体を預けて、1番眠れる体制に入る。13時から生徒会で会議があるので、12時半に起きれるようアラームを設定する。ふと、入学式の時に見かけた赤髪の少年が脳裏に浮かんだ。どんな人なんだろうか。
また会えるといいな、なんて乙女のようなことを考えながら深い底へと沈んでいった。
ピピピピピピ〜♪
機会的な音で目を覚ました。アラームだ。
寝る前よりかは大分スッキリした頭で、起き上がれと体に命令を出す。地面に向けていた顔を上げる。
kn「うわッ!?」
一瞬驚きすぎて体が固まった。
目の前にあの赤髪の少年が立っていたからだ。
いつからそこにいたかとか、色々聞きたいことはあるけど、こんなすぐに会えるものなのかと運命力なるものに驚きを隠せない。何も発さない少年。取り敢えず名前を聞いてみようと口を開く。
kn「君、名前は?」
少年は少し考えた素振りを見せた後、僕の目を見据えて答えてくれた。
?「…ローレン。あんたは?」
kn「叶だよ。一応生徒会長してるんだけど、見たことない?」
lr「あぁ、なんか挨拶してましたね」
どうでも良さそうに話す少年、ローレンは少し大人びていて顔が驚くほどに整っていた。
これは色々と大変そうだと、経験上思ってしまう。……それよりも、先程から熱い視線が刺さってくる。もちろんローレンからだ。数分沈黙が流れる。流石に気まづいかと思い、熱視線の理由を問う。
kn「何?僕なんかついてる?」
lr「え、あー…叶さんでしたよね。美人な人だなと思って、無意識のうちに見てたみたいっス。すんません」
kn「あ、いや全然いいよ、寧ろ嬉しい!けど、なんも言わずじっと見られるのはちょっと恥ずかしいなぁってw」
美人なんて言われ慣れてるはずなのに、ローレンに言われるとなんだか変だ。原因は分からないけど、嬉しいのに変わりは無い。ふと、聞きたいことを思い出したので、未だ見てくるローレンに聞いてみた。
kn「ローレンくんはさ、ゲームとかってしてる?」
lr「してますよ!FPS系が主ですけど、結構幅広いです。あと、呼び捨てでいいですよ」
kn「じゃあ、ローレン!僕もFPS大好き!あれ知ってる?最近出たやつ! 」
lr「あ、知ってますよ!初日に買いましたもんwおもろいッスよね〜」
どうやらローレンとはゲームの相性抜群のようだ。周りにもゲーム好きな人間は沢山いるけど、ゲーム好きな人が多いのはすごく嬉しい!
一緒に遊びたいな。行動あるのみだ。誘ってみよう。
kn「ねぇ!もし良かったらだけどさ、今度『キーンコーンカーンコーン』…ぁ」
タイミング悪く予鈴がなってしまい、話を遮られた。僕は生徒会の会議があるのでそろそろ生徒会室に行かなければならない。残念だけど、別れるしかないか。
kn「ごめん、僕行かなきゃ。あ、そうだ!連絡先交換しない?」
lr「いいっすよ〜」
お互いにスマホを取り出し、連絡先を交換した。連絡先に増えた『ローレン』という名前に何故だが無性に嬉しくなる。
kn「ありがと!じゃ、またね」
lr「…はい、また」
屋上の扉を開けて階段を急ぎめに降り、生徒会室へ続く道を小走りで進む。ふと、先程知り合ったローレンを思い浮かべて頬が緩む。
また会えたらいいなぁ
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!